中公新書<br> 太平洋戦争 〈上〉

電子版価格
¥1,012
  • 電書あり

中公新書
太平洋戦争 〈上〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 329p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121000842
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C1221

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

CTC

16
65年中公新書。74年には一旦文庫になっているようなんだが…私が購入したのは奥付17年の60版だ。さてひと昔前には文春文庫あたりの棚は著者の本が沢山並んでいたが今や稼働している本はどれだけあるだろう。結局その程度のものかとも思った訳だが、さにあらず。本書は戦後20年にして「戦争をして戦争を語らしめる」と著者が記す通り、偏向なくその姿(のみ)を捉えたものとなっている。シンガポールの華僑虐殺やバターン死の行軍あたりは最近の読み物にはない詳細さだ(そして正確性も高いと思える)。もちろん古さも感じるが良書と思う。2020/11/17

ベンアル

15
1965年、戦後20年に出版された本。東大出身の著者が日米の多数の文献を読み漁り、実際に現地に行って日本側、連合国軍の視点に立って真珠湾攻撃からがダルカナル島の攻防までを書き起こしている。空襲や原子爆弾投下など一方的にアメリカにやられたように見えるが、ミッドウェー海戦までは優位に進めており、その後も互角に戦っている様を感じとることができた。2022/09/15

ナハチガル

13
『坂の上の雲』を読みながら、太平洋戦争が気になってきて、寄り道してしまった。これまでこの戦争全体についての本をちゃんと読んだことがなかったし、基本的なことすら知らないことがたくさんあったことに我ながら驚いた。勝ち戦については日本軍の勇猛さに誇らしさが垣間見えたり、負け戦については寄り添い同情しているように思われたり、また小説の描写のように読める部分もあるが、さまざまな思いを抱きながらも、膨大な資料をもとに「戦争の実相を明らかに」しようと勤めている著者の姿勢が、また逆に胸を打つ。下巻に続く。A+。2018/09/02

もっぱら有隣堂と啓文堂

11
太平洋戦争の流れを端的に追える1965年初版の名著。戦記によくある当事者目線の主観的な記述がなく、多数の文献に基づいた客観的な視点を貫いている点で資料性が高く好感が持てる。現在に至るまで版が重ねられる所以だろう。本書では真珠湾攻撃からマレー沖海戦、フィリピン、ウェーキ島、香港、シンガポールやジャワの攻略、昭和17年に入ってドゥーリットル空襲、珊瑚海海戦、ミッドウェー海戦、南太平洋海戦、ガダルカナル島からの撤退まで。船舶問題にも触れる。徴用された民間船舶とともに多くの船員が海没した事実は忘れられてはならない2022/09/08

nobody

10
ミッドウェー海戦において、南雲中将は山口少将の先制攻撃の具申を容れなかったが、スプルーアンス少将はブローニング大佐の即時攻撃の具申に従った。香港攻略において、佐野中将は若林中尉、土井大佐の独断行動を受け入れ臨機応変に計画を変更した。戦局は生きて動く。後世において戦略戦術の失敗について責任追及を試みるのは難しいが、柔軟な対応が成功をもたらすとは言えるのではないか。戦史に触れること自体が保守右翼のような観を呈するが、批判するには知らねばならぬのは判り切ったこと。それを直視できなかった所に戦後左翼の脆さがある。2016/09/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/443863
  • ご注意事項

最近チェックした商品