出版社内容情報
ヘビー級王者、人種差別、戦争、老い…。全ての闘いでベストを尽くした不屈のボクサー・モハメド・アリの戦いを描く闘拳小説。
内容説明
俺の名はモハメド・アリ。世界で最も偉大な男だ!世界王者、差別、戦争、アメリカ合衆国、そして老い―全ての闘いでベストを尽くした伝説のボクサーを、直木賞作家が魂を込めて描いた!
著者等紹介
佐藤賢一[サトウケンイチ]
1968年山形県鶴岡市生まれ。93年「ジャガーになった男」で第6回小説すばる新人賞を受賞。98年東北大学大学院文学研究科を満期単位取得し、作家業に専念。99年『王妃の離婚』(集英社)で第121回直木賞を受賞。『小説フランス革命』(全12巻、集英社)で第68回毎日出版文化賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うわじまお
54
アリの代表的な4試合を、実況するという、新しい構成手法のドキュメント。あっという間に読めて面白かったんだけど、加齢によるトップアスリートの悲哀を見せつけられた。アリの人間的な素晴らしさがまったく見えないので、なんだか悲しい読後感でした。2017/10/20
それいゆ
50
アリはこんなに弱かったのだろうか?「蝶のように舞い、ハチのように刺す」闘いで、連戦連勝向かうところ敵なし!というイメージができあがっていました。試合の実況放送を見ているようで臨場感あふれる描写は実際にビデオを見ながら描いたのでしょうか?KO勝ち、TKO負けの試合は迫力を感じましたが、15R闘った試合は同じような場面が延々と続き少しばかり退屈でした。世界タイトルマッチの4試合を小説にしていますが、アントニオ猪木との世紀の凡戦の実況を文章にしてほしかったという思いでいっぱいです。きっと面白いはずです。2017/07/04
星落秋風五丈原
26
うーん確かにこれなら試合の実況中継映像で事足りるな。ゴングの音がかぎかっこ入りで「ディン」って入るの気になる。2017/06/16
信兵衛
24
4つのタイトル戦、リング上を描いた作品。 試合の様子を目で見るのとは全く違った迫力、興奮がそこにはあります。モハメド・アリの記念碑、と言うべき一冊でしょう。2017/07/20
はじめさん
19
ボクシング、ヘヴィー級チャンピオン、モハメド・アリ。王座から転落→奪還→転落→奪還。前人未到3回王者になったスリー・タイムマン。ビッグマウスの悪童時代から、脂の乗り切ったピーク、そして下降期、カムバック興行。4つの試合を描くーー1試合につき10R以上。ジャブとかストレート、テキストソフトで検索と置換したらすごい事になりそうなぐらいページに登場。ぶっちゃけ、読んでるこっちの脳にジワジワ効いてくる。ハッ、そういう疑似体験狙い?「ちげぇよ」←マウスピースしつつこういった風に思考が描写される佐藤文体はバリバリ。2017/07/30