欧米に寝たきり老人はいない―自分で決める人生最後の医療

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  • サイズ B6判/ページ数 244p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120047305
  • NDC分類 490.15
  • Cコード C0047

出版社内容情報

約200万人ともいわれる「寝たきり」大国の日本。どうすれば納得のいく人生の終え方ができるのだろうか、医療現場からの緊急提言!

内容説明

職員も受けたくないと言う「苦しみの多い終末期医療」。救急救命センターは高齢者でいっぱいのなぞ。ドッキリ!自然な看取りなのに警察が介入。欧米の高齢者医療は、苦痛の緩和とQOL向上。世界の非常識!?終末期高齢者への人工的水分・栄養補給。胃ろうで生かされるのはだれのため?医療サイト「ヨミドクター」で大反響を呼んだブログに大幅加筆・増補!

目次

第1章 終末期医療の現場から
第2章 硬直化する終末期医療
第3章 安らかな死を妨げるさまざまな要因
第4章 「穏やかに死を迎える医療」が望まれている
第5章 欧米に寝たきり老人はいない
第6章 納得のいく死を迎えるために

著者等紹介

宮本顕二[ミヤモトケンジ]
1951年生まれ、北海道出身。独立行政法人労働者健康福祉機構北海道中央労災病院院長。北海道大学名誉教授。日本呼吸ケア・リハビリテーション学会理事長。内科医師。北海道大学医学部卒業。同大学大学院保健科学研究院教授を経て2014年4月から現職。日本呼吸器学会専門医。2012年から「高齢者の終末期医療を考える会」を札幌で立ち上げ、事務局として活動している

宮本礼子[ミヤモトレイコ]
1954年生まれ、東京都出身。医療法人社団明日佳桜台明日佳病院認知症総合支援センター長。内科医師。旭川医科大学医学部卒業。2006年から物忘れ外来を開設し、認知症診療に従事。日本認知症学会専門医、日本老年精神医学会専門医。2012年から「高齢者の終末期医療を考える会」を札幌で立ち上げ、代表として活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶんこ

71
「1日でも長く生かしてください」こう言えるのは、24時間本人の辛さを身近でみている家族や看護師ではないでしょう。見ていたら・・・とても言えません。欧米人は「人生は楽しむためにある。楽しいとか嬉しいとかがわからなくなってしまっては、生きていても仕方がない」と思う人が多いそうです。それだけに、本人に痛い辛い思いをさせてまで、高濃度医療で延命させるのは虐待にあたるという倫理観があるので、延命治療による寝たきり老人はいない。「あなたがしてほしくないことは、わたしにもしないで」「自分がしてほしいように看取る」2017/10/09

ロア

59
本来なら天寿を全うするタイミングの高齢者に対しても、日本では積極的に延命治療が行われる。だがその実態は虐待や拷問にも等しく、高齢者の尊厳は完全に無視されている…その部分の描写は恐怖小説よりはるかに恐ろしかったです✳︎✳︎✳︎「意識がなくても生きているだけでいい」「1日でも長く生かして欲しい」家族であれば誰でもきっとそう思う。その点も踏まえた上で、公平な視点と広い視野で終末期医療について論じている。ポイントは「自分がして欲しくない延命治療は、家族にもしない(決断する勇気が必要だけど)」2017/06/18

瑪瑙(サードニックス)

48
まず本のタイトルに魅かれました。なぜ欧米には寝たきり老人がいないのだろう?と不思議に思ったのです。仕事柄お客様に病院があります。入院患者の全てがお年寄りです。しかも全員寝たきり…。意識があるのなかないのか、ボーッと天井を見つめているだけの姿に、居心地が悪かったと夫と息子が話してくれました。終末期医療、今でこそ耳にしますが、日本では欧米に比べて考え方が全然違うのですね。日本では自分の死に際も自分では決めさせてもらえない。皆延命治療はしないでほしいと願っているのにそれが出来ない現状に納得がいきませんでした。2019/01/11

ピース

32
私たちにとって 「死」は特別な事だという感覚が強い。母の時、医師から受ける説明・延命措置の確認、これからどうなるのか…。思考と気持ちがバラバラになり、状況を理解出来ていなかった気がする。医師も曖昧に どちらに転がるか分からない…と言う。それにすがって親の死から目を逸らしていた。死を迎えるのは辛い。でも、それは生を授かった時から必ず迎えるもの…どのように迎えるのか?大切な人を見送るのか?それは日頃から考えていなければ方向は定まらない。若い時から自分が迎える「死」について考える機会が必要ではないかと思う。2018/12/16

GAKU

32
終末期医療に関して、欧米と日本の治療方法の違い、考え方の違いが良く分かりました。 以前から思ってはいましたが本書を読んで、私自身終末をむかえる時には、体中に管をつけらたり、胃ろうで食べ物を取らされたり、などの延命処理は絶対して欲しくないとの思いが益々強くなりました。「食べられなくなったり、飲めなくなったりした時が人が死ぬ時なのだ。」という欧米の医療の考え方に強く共感。とにかく逝くときは、苦しまずにポックリ逝きたいものです。2015/12/09

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