フランクリン・ローズヴェルト〈下〉激戦の果てに

グッドウィン，ドリス・カーンズ【著】〈Ｇｏｏｄｗｉｎ，Ｄｏｒｉｓ Ｋｅａｒｎｓ〉/砂村 榮利子/山下 淑美【訳】

中央公論新社（2014/09発売）

• サイズ B6判／ページ数 573p／高さ 20cm
• 商品コード 9784120046469
• NDC分類 289.3
• Cコード C0023

内容説明

第二次世界大戦の勝利を目前に！大統領の見果てぬ夢とは？欧州や太平洋で激戦が繰り広げられる中、社会活動に専心する妻エレノアの尽力により、マイノリティの支持を得たＦＤＲは史上初の四選を果たすが、最期の時が刻々と迫っていた。図版多数収録。ピュリツァー賞受賞作。

目次

何かご支援できることは？
たまげた、フランクのおやじさんじゃねえか！
反撃開始だ
こんな偉大な男と会ったのは初めてだよ
あなたのせいなのです
決して忘れられない光景でした
心ゆくまで眠りたい
宙吊り状態で
老大家はまだ捨てたものではない
猛烈に忙しい女
祖国はいいものだ
皆が涙している
新たな国が誕生しつつある

著者等紹介

グッドウィン，ドリス・カーンズ［グッドウィン，ドリスカーンズ］ ［Ｇｏｏｄｗｉｎ，Ｄｏｒｉｓ　Ｋｅａｒｎｓ］
ニューヨーク州、ブルックリン生まれ。コルビー・カレッジ卒業後、１９６４年にウッドロー・ウィルソン・フェローシップを得て、ハーヴァード大学で行政学を学び、博士号を取得。リンドン・ジョンソン大統領時代にホワイトハウス・フェロー（６７年から６８年）に選ばれたことがきっかけで大統領の知己を得た。フェロー終了後もホワイトハウスで仕事をし、大統領との交流が続き、その縁で退任した大統領が回想録を執筆する手伝いをしたグッドウィンはＬｙｎｄｏｎ　Ｊｏｎｓｏｎ　ａｎｄ　ｔｈｅ　Ａｍｅｒｉｃａｎ　Ｄｒｅａｍ（１９７６）を世に出し、大統領評伝作家としてデビューした

砂村榮利子［スナムラエリコ］
東京都生まれ。東京外国語大学英米語学科卒業。東京都立大学人文科学研究科修士課程修了。現在首都大学東京非常勤講師

山下淑美［ヤマシタヨシミ］
山口県生まれ。津田塾大学卒業。東京都立大学大学院博士課程単位取得退学。２０１４年３月まで大学非常勤講師（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[井上裕紀男]

フランクリンの体はずっと蝕まれていたのか、引き換えに得たかとも思われる政策と決断を国内外から賞賛される。同時代の日本と比較すると、変わらぬリーダーがいる強さと兵器の製造力向上度合いの違いに今さらながら驚嘆。　トルーマン夫妻にホワイトハウスが引き渡された時、建物の損傷はひどかったとの話。エレノア夫人も国内外を飛び回っていただけに印象的なエピソード。エレノアは女性の社会進出にも影響を及ぼし、戦後も各地に活躍の足跡を残されており、人種差別解決でも先見の明がある。　先の大戦を別の角度から見ることができる一冊　

2021/09/05

[Hirokazu Ikuta]

アメリカにおいて戦時の女性動員が戦後の女性の社会進出につながったことが詳しく説明されていて、日本との違いを考えさせられた。もちろん黒人の地位向上の地盤になったことも否定できない。ローズヴェルトの失策の一つとして日系アメリカ人の強制収容所送りを肯定してしまったことをあげている。妻のエレノアは反対したのだけど。夫の不倫以来、心は冷めたが、ファーストレディの地位を存分に活用した稀代の女性運動家の話でもある。

2015/03/26

[キミ兄]

エレノアがローズベルトにとってどういう存在だったのかがよくわかる。ローズベルトの構想力は凄い。歴史の裏側を掘り下げる本ではないけど。☆☆☆☆。

2014/11/05

[takao]

わ。決断するのです。」と言ったという。ただ、この文脈は、第二次世界大戦で、イギリスがアメリカに発注していた軍需物資に対する支払いが十分できない状況に対して、大統領がどう考えているか尋ねられた場面であるという。 p.304　フランクリ大統領は、武器を貸与（リース）するという方法を思いついたらしい。 ☆フランクリン大統領の評伝だが、エレノア夫人の評伝でもある。

2018/10/04