出版社内容情報
信長陣営で暗躍する無双の忍び・伝兵衛。大仕事を成す一方、心通わぬ家族や己の道に虚無を感じている。青年忍者は乱世に何を見出すか
内容説明
信長陣営にて重用される伝兵衛は、大仕事を成す一方、妻との不和に悩み、伊賀攻め後の前途に迷っていた…虚無をまとう若き忍びは、己の道を見出せるか。
著者等紹介
津本陽［ツモトヨウ］
１９２９年和歌山県生まれ。東北大学法学部卒業。サラリーマン生活を経て、７８年に『深重の海』で直木賞受賞。その後、織田信長を描いた『下天は夢か』がベストセラーになる。９５年『夢のまた夢』で吉川英治文学賞、２００５年菊池寛賞受賞。１９９７年に紫綬褒章を、２００３年には旭日小綬章を受章（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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takeshi3017
7
超能力を使った諜報活動というアイデアは面白かった。信長が天下を取ってから殺されるまでの戦国動乱期を描く。以下に詳しい感想が有ります。http://takeshi3017.chu.jp/file6/naiyou14203.html2017/04/12
santana01
7
一風変わった忍者もの。神通力（超能力）を駆使し、戦国の世を駆け抜ける伊賀忍者伝兵衛。どんなに困難だと思われる仕事でもイノチガケでやり遂げるスーパー忍者だが、そんな彼にもどうにもならないことがあった。家庭不和である。父母や妻との関係がギクシャクしていて、その有り様は現代のサラリーマン家庭を見ているかのよう。派手な忍術シーンは出てこないが、彼の悩む姿に自分の姿を重ね見る男性は多いのではないか。ただ、文中に多く見られる方言のせいで、物語に集中できなかったのが残念。2014/09/06
いつでも母さん
6
いや～正直、疲れた・・方言だからか長いし、読むのに時間がかかった（汗）その割にあまり残らず残念。欠くれば満ち、満つれば欠くる浮沈の一生か・・で月輪か。忍びも、家にあっては息子であり夫であり父・・色々とあるわよねぇ。2014/08/19
keroppi
5
読んでいる間中、大河ドラマ「軍師官兵衛」の出演者達の顔がちらついて困った。仕事では神通力を発揮しても、妻には通じない。エリートサラリーマンの家庭不和という感じ。2014/08/20
まー
5
戦国時代の織田信長につかえる伊賀忍者、伝兵衛のお話。神通力などを使いこなし、大仕事を次々に成し遂げる優秀な忍者でありながら、家庭内不和で奥さんとの不仲に頭を悩ませ心を痛める。そして世の中を憂え自分の将来について迷う。私の中で忍者のイメージが少し変わった作品でした。月輪の意味が最後の最後で説明されていた。2014/08/16
