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閉経記

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  • サイズ B6判/ページ数 205p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120044656
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

漢は“おとこ”にあらず。おばさんと呼ばれる女たちこそ漢“おんな”である。老いと戦い、からだと戦い、家族と戦い、世間と戦い、平安な日々はやってくるのかしら?無頼で軽妙な調べにのせて伊藤比呂美が漢“おんな”たちにおくる…。

目次

初冬やくそ暑いのは我ばかり。
寒鼠最期はゴミとなりにけり。
本命のチョコ食いあかす犬心。
経血やしょぼしょぼしょぼと寂しそう。
朧月夜の目も寝ずに数独かな。
五十五のやぶれかぶれの色気かな。
春あらし山もめらめら燃えておる。
桜さき骨うきあがる散りぬるを。
ゆく春や鬼のいぬ間に何をせう。
目に青葉愛染かつらクリームパン。〔ほか〕

著者等紹介

伊藤比呂美[イトウヒロミ]
1955年東京都生まれ。詩人、小説家。青山学院大学在学中から詩を発表、78年現代詩手帖賞を受賞。性と身体を赤裸々に扱う作品で、80年代の女性誌人ブームをリードした。99年『ラニーニャ』で野間文芸新人賞、2006年『河原荒草』で高見順賞、『とげ抜き新巣鴨地蔵縁起』で07年に萩原朔太郎賞、08年に紫式部文学賞を受賞。84年から熊本県に、97年から米国カリフォルニア州に在住、両国を往復しながら活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

103
子育てが一段落すると次に襲ってくるのは更年期。どんな医学書よりも生々しく、また、安心させてくれる1冊であった。更年期と親の介護はまあだいたい重なってその頃は一心不乱に狂ったように毎日を過ごすんだろうな。その嵐が過ぎ去って静かな日々をどう過ごすか…。更年期予備軍の私にはとてもいい話を聞かせてもらったと思う。女友達の大切さ、気持ちを休ませられる場所。その辺りが今後の私の課題かも。今読めてとてもよかったです。2014/02/16

nyaoko

73
私の年代は「漢」と書いたら「おとこ」と読みたくなるのですが、ひろみ流では「おんな」と呼ぶそうでして、そのタイトルで連載されていたエッセイです。漢50代、想像を遥かに超える不調と体重。我が身も老いれば親も老いる、夫も老いる。ああ、もう、私の未来図の様で笑いながらも、時々背中に寒さを感じながら読みました。お父さんが大好きで、大好きで、その喪失感を埋める様にこれを書いていたのかも。2020/02/23

シュシュ

71
たくさん笑って時々泣けた。「あたしたちは満身創痍だ」でも、これからも頑張っていこうという気持ちになれた。『おなか ほっぺ おしり』のカノコちゃんも大人になり、うちの息子も成人した。伊藤さんは、私より少しお姉さんだけど同じ時を歩んでる感じがして心強かった。詩人の洞察力、言葉の力を感じた。元気にしてくれる本。カリフォルニアの高齢者施設でのボランティアの話がよかった。今回は図書館で借りたけど、手元において時々読み返したい。2013/09/14

よむよむ

62
『おなか・ほっぺ・おしり』『子どもより親が大事』を読んで育児をした私。あのカノコちゃんがお母さんになったなんて感慨深い。相変わらず自由奔放な物言いの比呂美さんにホッとする。老の時代の入り口でもがき、あがきながらそれを楽しんでいる。私も痩せて鍛えないと、とんでもないことになると自覚する。皆さんと同じく「いつかクチが閉じる」にショーゲキを受けました~2013/04/29

ネギっ子gen

61
図書館予約本。連れ合い曰く「よくこんな題名借りれたね」そりゃ、私もこの歳だからさ、年甲斐ってもんでね。小タイトルが秀逸。「経血や しょぼしょぼと 寂しそう」いい。ただ「ここは『婦人公論』男が買って読んでるとは思えない」は違う!確かに(性別として)男の私、「買って」ないが図書館で熟読。新聞広告も毎月チェック。『婦人公論』連載中は「漢(おんな)である」がタイトル名。女ではないが、おばさんタイプの男もいて、「満身創痍」で「ふだんは自分が傷ついてることなんか気づいてもない」が、この歳になっても生きづらい男もいる。2019/11/13

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