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中公叢書
西洋史学の先駆者たち

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120043987
  • NDC分類 230.04
  • Cコード C1022

内容説明

明治以来、西洋は私たちの国の「近代化」のモデルであり、さまざまな「西洋事情」が書かれてきた。「洋書」の翻訳・翻案の類は山のようになされてきたわけだが、西洋の歴史と文化を学問的に、つまり厳密な手続きにしたがって明らかにするという作業が始められたのは、ようやく二十世紀に入ってからのこと。本書はその先駆者たちの苦難の歩みの一端を明らかにするものだが、広く戦前の「学問と社会」に孕まれていた問題点をも考えていく。

目次

第1章 ドイツ史学の移植―ルートヴィヒ・リースとその弟子たち
第2章 歴史の経済的説明―欧州経済史学の先駆者たち
第3章 文化史的観照を超えて―大類伸のルネサンス論とその周辺
第4章 「原史料の直接考究を第一義とすること」―上原専禄とドイツ中世史研究
第5章 近代資本主義の担い手を求めて―大塚久雄の近代欧州経済史研究
第6章 「大東亜戦争の世界史的意義」―戦時下の西洋史家たち

著者等紹介

土肥恒之[ドヒツネユキ]
1947年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科教授を経て、同大学名誉教授。専攻はロシア社会史・史学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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サアベドラ

3
明治から第二次大戦終戦までに活躍した日本の西洋史家たちの業績をエピソード豊かに辿る。たくさんの史家が登場するが、大塚久雄ぐらいしか知ってるひとがいなかった。各人の人柄などにも紙幅が割かれていて楽しく読めたけれど、読書前の目標だった日本西洋史学の潮流を大掴みするというのは達成できたようなできてないような。戦後の歩みもどこかで読まないとダメっぽい。当たり前だけど。とりあえず日本では英仏独が研究の中心で米露は傍系としてスタートしたこと、近代史・政治史重視で古代史・中世史・文化史は軽視されていたことはわかった。2012/09/01

陽香

2
201206102017/05/22

げに

0
後期の西洋史学実習課題図書①。日本の「西洋史学」の黎明と発展、そして戦時下に至るまでの西洋史学家の営みを描く概説書。とくに詳細に述べられていた上原専禄についての項目が興味深かったです。2013/08/11

中村禎史

0
膨大なコレクションのカタログを見せられたような思い。 定年後にドイツ史を専攻する等、呑気な事は言えない気になってきた。 読まなければいけない本、歴史家がびっしり並んでいる。 やはり一番印象に残ったのは上原専禄先生。「原史料への沈潜」という言葉がとても重く感じられる。ランケは必読か。マックスヴェーバーも必読か。 西洋史学伝道者のヒース、先ず日本と西洋の交渉史をやらせた、と言うのは凄い慧眼だと思う。太平洋戦争時に「新たな世界史の構築」論文を書かされたのも歴史の一部という印象。土肥先生、本当に有難う。2012/10/17

(ま)

0
リースから始まる西洋史学の歴史2020/05/18

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