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パリとヒトラーと私―ナチスの彫刻家の回想

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  • サイズ B6判/ページ数 347p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120041853
  • NDC分類 712.34
  • Cコード C0022

内容説明

ミケランジェロの再来と嘱望された彫刻家が、ナチズムの象徴となり、コクトー、マイヨールやナチス高官、対独協力者との蜜月の交流を告白。知られざる第二次世界大戦下の証言録。

目次

第1部 ドイツ第三帝国の彫刻家(ヒトラーに見込まれて;第三帝国のドイツ;第二次大戦とパリ占領;壊滅)
第2部 フランスの作家と芸術家たち、私の友人たち(モンパルナス;マイヨール;ふたたびマイヨール;サッシャ・ギトリとマイヨール夫人 ほか)

著者等紹介

ブレーカー,アルノ[ブレーカー,アルノ][Breker,Arno]
1900‐91。ドイツ生まれ。デュッセルドルフの美術アカデミーに入り彫刻を学ぶ。1920年代にパリ留学、彫刻家ロダンの弟子デスピオー、画家ヴラマンクらと親交を結んだ。彫刻家マイヨールとも親密な交流を続け、“ドイツのミケランジェロ”と称讃された。古典的で力強い作品はナチスに歓待され、ドイツ第三帝国の芸術家となる。40年、ヒトラーとともにパリ入城、42年、占領下のパリ・オランジュリー美術館で個展が開催された。戦後、連合国により多くの作品が壊されたが、裁判で有罪を免れた。しかし、芸術でナチズムに加担した道義的責任は免れず、彫刻家としてのオフィシャルな活動は、生涯大幅に制限された

高橋洋一[タカハシヨウイチ]
1948年東京生まれ。評論家・仏文学者(コクトーと19、20世紀仏文化)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メルセ・ひすい

2
15-65 政治っっ プロパガンダ!《政治において、全ての芸術家は★パルジファルのように無垢である》 ヒトラー。。 『エンゲル総督府付副官の日記』より ★ワーグナーの舞台神聖祝典劇っ 聖杯伝説…聖なる騎士?要は金欠でヒトラーの基へ。 占領下のパリに華開いた禁断の妖美。ミケランジェロの再来と嘱望された彫刻家が、ナチズムの象徴となり、コクトー、 マイヨールやナチス高官、対独協力者との蜜月の交流を告白。知られざる第2次世界大戦下の証言録。 2011/10/06

七樹

2
ドイツ第三帝国の新官邸を彩った記念像や浮き彫りを製作したことで知られているアルノ・ブレーカーの回想記。ヒトラーの側近達との交流や同期に活躍した芸術家の姿をリアルに記している。「ナチスの彫刻家」という貴重な視点からみたドイツ第三帝国を読むことができて良かった。個人的にはもっと20世紀前期の芸術について知ってから読んだほうが楽しめたのでは、と少し後悔した。突拍子もなく話題が変わるが…ゲーリングがどれ程傲慢だと書き記されていても、どこか憎めないのは私だけではないはず。2011/08/12

キミ兄

0
戦争前後のフランス・ドイツの雰囲気を生々しく伝える。日記がベースと思われ訳も難解な箇所多い。☆☆☆☆。2011/09/01

koji

0
この本の醍醐味は、著者が親交が深かった人物を「彫刻家としての透徹した心眼」で鋭く描写している点にあります。とりわけ、コクトーの肖像に欠かせないものを「彼の手の長さとその饒舌な精妙さへの言及」と捉えたり、ヒトラーを「不条理かつ悲劇的な状況の符号のゆえに爆発した名もない国民のエネルギーの化身」と捉えたり、ハウプトマンを「ゲーテと彼の類似は驚くほど」と捉えたり、ボルマン(ナチス)の迅速な出世を可能にした「素早い適応力、驚くべき記憶力、仕事をこなすとびぬけた力、組織のまとめ役としての嗅覚」と捉えた所には唸りました2011/11/19

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