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ウィトゲンシュタイン家の人びと―闘う家族

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  • サイズ B6判/ページ数 461p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120041334
  • NDC分類 288.3
  • Cコード C0023

内容説明

天才哲学者を含む八人きょうだいは、芸術家も出入りするウィーンの大邸宅で育った。音楽への異様な執着、兄たちの相次ぐ自殺、そしてナチとの攻防…ルートウィヒと、「片腕のピアニスト」として名を馳せたすぐ上の兄パウルを中心に、不屈の精神で荒波に挑んだ一族の百年を描く。

目次

第1部 汚れた行為(ウィーンでのデビュー;去年のいまごろ;カールの大反乱;起業家;女相続人との結婚;ルフォルフ・

著者等紹介

ウォー,アレグザンダー[ウォー,アレグザンダー][Waugh,Alexander]
1963年生まれ。曾祖父は文芸評論家のアーサー・ウォー、祖父は国民的作家のイーヴリン・ウォー、父もコラムニストという作家一族で、自身の系譜について書いたFathers and Sonsが高い評価を呼んだ。また音楽評論家、作曲家でもあり、Mail on SundayやEvening Standardでオペラ批評を担当

塩原通緒[シオバラミチオ]
1966年生まれ。立教大学文学部英米文学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

33
ウィトゲンシュタインといえば、おそらく哲学に興味のない人は名前を聞いたくらいだ。歴史の教科書にも出てこない。早熟な天才を生んだ父親はといえば、父親(ウィトゲンシュタインの祖父)に逆らって起業し、一代にして財を成した立志伝中の人物。こういった父親の常として、息子にも自分と同様の資質を求める。一代で財を成した父親の息子娘達が歪んだ形で成長する物語だが途中から脇役と思っていた人物が歴史の表舞台に躍り出る。二度の大戦で凋落してゆくハプスブルグ帝国と敗戦から這い上がるドイツ帝国を象徴するような二者の対比。2020/12/27

たぬ

22
☆4.5 某掲示板で評価の声が高かったので読んでみた。100年くらい前のオーストリアの金持ち大家族の話なんだけど、自宅に出入りする超大物芸術家、国を巻き込んでのきょうだい喧嘩、逮捕や裁判…ありとあらゆる点でスケールがでかすぎる。5人の息子のうち3人が自殺ってなあ。クズエピソードもふんだんに盛り込まれていて(むしろ美談のほうが少ない印象)なんだコイツと思いつつ惹かれてしまう。パウルの生演奏を聴いてみたい。2022/10/04

えみっち

5
とんでもない財力と、なんかすごいみたいだけどよくわからない哲学書を書いた奇人の末息子のおかげで、たいして世の役に立っていないようなのにいまだに世界にその姓を轟かしている性悪一族の三世代にわたる伝記。・・・と、ひがみっぽくお金持ちでもなく才能もない人間である私は悪意を持ってまとめたくなるわけです。しかし、おもしろい。ナチスとの攻防ではいつの間にか応援していたりして。結局、私もウィトゲンシュタインの魔力からは逃れられないのかー!でも、まず間違いなくジー・ストーンボローは最低なやつだよね。会ったことないけど。2010/09/27

はくもくれん

4
タイトルと表紙の写真にひかれて図書館にリクエスト。ハプスブルグ帝国の終焉から第二次世界大戦の激動の時代を、闘い生きた華麗なる一族の伝記。堪能いたしました。ナチスのユダヤ人狩りには戦慄を覚えました。2016/01/13

saku_taka

4
読む前は哲学者ウィトゲンシュタインしか知らなかったが,音楽家パウルをはじめとする実業家カールの子どもたちはみな個性的。当時のオーストリア(ウィーン)を取り巻く情勢も歴史的な緊張感にあふれていて,非常にドラマチックで興味深いファミリー・ヒストリーとなっている。きょうだいたちの神経質な性格や音楽への造詣など,非常に似ている部分と,それでも理解し合えない部分とが混在するさまは,家族の深淵さを浮き彫りにしている。2011/03/22

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