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彫残二人

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120039768
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

林子平と女彫師のお槇は、老中松平定信の追っ手から逃れ禁書『海国兵談』の版木を彫り続けるが、幕府の監視は日に日に厳しく…。

内容説明

林子平は女彫師のお槇とともに、老中・松平定信の追っ手から逃れ隠れて『海国兵談』の版木を彫り続けるが、お槇を連れた逃避行は日ごと過酷なものに…。二人の魂が彫り込まれた版木の行方は。気鋭が贈る感動の書き下ろし歴史小説。

著者等紹介

植松三十里[ウエマツミドリ]
静岡市出身。東京女子大学史学科卒。出版社勤務、七年間の在米生活などを経て、2002年「まれびと奇談」で第九回九州さが大衆文学賞佳作、03年「桑港にて」で第二十七回歴史文学賞受賞、05年には「三人の妾」で小学館文庫小説賞優秀作品入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

newman

11
林子平の名は知っていたが、この本を読んで大変な思いをして「海国兵談」を出版したことを知った。槇という女性彫り師が健気で気になった。彼女に江戸から仙台までの逃避行の間に何か起きてしまうのではとドキドキしながら読みました。タイトルになっているので、読み進めていて「海国兵談」は子平と槇の二人で彫り、残した著作だったという意味なのだろうなと思っていたが、彫残とは「いたみやぶれる」という意味だとある。林子平が作った言葉を著者がそう解したという意味なのだろうか。分からなかった。 2024/03/17

あかんべ

6
海国兵談の林子平、幕末の始まりって感じ話によく登場するが、こんな人でとことん狭視の定信に苦しめられた人だった。政宗はメキシコまで使節団を送る人だったのに、その後は、なんか肝が小さいような…2014/04/20

mitsuru1

4
海国兵談の林子平の物語。日本史の授業で名前ぐらいは覚えていましたが、あまりにも先が見えすぎた悲劇というべきか、松平定信じゃなく田沼さんなら良かったかも、なにしろペリーの六十年前、いくら何でも早かった。小笠原諸島との関係も意外でした。2015/09/06

ソババッケ

2
「海国兵談」を著した林子平の生涯を、妻として・彫師として支えた槇という女性をからめて描いた物語。時の権力者・松平定信から、世を騒がすとして一方的に弾圧された子平の境地が伝わってくる。子平の登場が早すぎたのか、己の主張を発信する方法が時の体制と合わなかったのか。これまで、奇人としての扱いの多かった子平の一部を理解できたような気もする。紙面の関係もあろうが、もう少し踏み込んだ描写も必要だったのでは。田沼時代の蝦夷地開発政策やそれに代わる定信の対応等、時代背景との説明が欲しいところ。★3.52013/02/18

yearning for peace

2
六無斎こと林子平と女彫師・お槇。世間を惑わす書として発禁された「海国兵談」を彫り続ける二人の強い絆と意志。植松三十里の今後に期待がかかります。2008/10/12

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