光の指で触れよ

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  • サイズ B6判/ページ数 521p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120038686
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

あの幸福な一家に何が起こったのか--意図せぬ変化を余儀なくされた家族の崩落と再生を描く「すばらしい新世界」続編。

内容説明

土の匂いに導かれて離ればなれの家族が行きつく場所は―。前作『すばらしい新世界』の幸福なあの一家になにが起きたのか。現代に生きる困難とその果てにきざす光を描く長編小説。

著者等紹介

池澤夏樹[イケザワナツキ]
1945年、北海道帯広市生まれ。75年から三年間ギリシャに暮らし、以後もしばしば旅に出る。現在フランス在住。『スティル・ライフ』で中央公論新人賞と芥川賞、『マシアス・ギリの失脚』で谷崎潤一郎賞、ほか受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

26
さらっと読み通り過ぎるには重たい内容だった気がする。誰かのために生きるというより自分の意志と言うものをしっかり持っているからとことん考え悩み追及し自分が納得しないとダメみたいな…地に足がついていると言った方がいいのか?生きるためには何が必要なのか。それを改めて考えさせられた気がした。自給自足…自分の身の丈に合った生活がエコにも繋がるようにも思う。広々と広がる大自然、今の日本が失いつつあるものに目を向ける時期なのかもしれない。子供たちが何故か子供らしくないのも生活環境に依るものなのかな。2011/09/29

なつ

13
何だか読み終わるのにすごく時間がかかった1冊だった。生きること言うよりは「家族の在り方」みたいに感じて、なんとなく掴めて、でもなんとなくよくわからなくて、そんな感じで読了。不倫の部分は、ちょっとどうかと思ったけれど、全体的に見れば、家族ってこうして作られていくのかもしれない、と思った。2016/06/29

ミナコ@灯れ松明の火

13
家族の崩壊と再生というありふれたテーマを、池澤夏樹ならではの世界観で綴っていた。リアリティのない設定や、小説ゆえの予定調和なストーリーも若干気にはなったけれど、ただひたすら消費をすることに慣れた社会への筆者なりの想いが伝わって来たように感じる。ただ個人的には『すばらしい新世界』の方が好みです。2010/07/27

スズメ

12
『すばらしい新世界』の続編。素敵な家族が崩壊寸前。あんなに固く結ばれていたはずの夫婦だったのに。突然足元に開いた落とし穴、事故のような運命ってきっとあるんだろうな。アユミと林太郎の心の共鳴には正直ホッとした。前編の清々しさは感じられなかったが、スピリチュアルやパーマカルチャーなど、人間の深層心理や生活の真髄に迫る別作として読めた。でも前作の家族のままでいて欲しかった。一度失った信頼って二度と戻らないと思うから。2011/05/22

koike

6
「すばらしい新世界」に続くお話。池澤さんの作品はまだ5作くらいしか読んだことがないけれど、どれも読んだ後に心を掻き毟られた感があって、今回もやはりそんな感じでしばらく本の世界を漂ってしまいました。スピリチュアルな事が多く取り上げられていて、他人と自分を比べないとか、批判も評価もしないとか、この時代でそんな風に生きるのは難しいし、人間はいつも何かを比べて生きている気もするけれど、それだけになってはいけないと警告されている気がしました。もっと書きたいけど、文字数が足りない・・。池澤さんの本もっと読みたい!2012/02/26

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