出版社内容情報
幕末の貧乏旗本・大八木醇堂が遺した著述を読み解き、その不平に満ちた視点から、当時の社会変動と人々の異様な生態をリアルに描き出す。
内容説明
《魔筆》醇堂先生、退廃と混乱の世相を斬る。ゴシップ満載の幕末裏面史。
目次
江戸の毒舌評論家
綸言汗の如からず
人事の好きなタイプ
下り坂の始まり
江戸から狸が消えた日
ワルでなければ能吏じゃない
醇堂と半七
日の丸の起源
阿呆の鳥好き
鶴料理〔ほか〕
著者等紹介
野口武彦[ノグチタケヒコ]
1937年、東京に生まれる。62年、早稲田大学文学部卒業。東京大学文学部に転じ同大学大学院博士課程中退。神戸大学文学部教授を経て著述業。主な著書に『谷崎潤一郎論』(亀井勝一郎賞)、『江戸の歴史家』(サントリー学芸賞)、『「源氏物語」を江戸から読む』(芸術選奨文部大臣賞)、『江戸の兵学思想』(和辻哲郎文化賞)、『幕末気分』(読売文学賞)などがある
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