内容説明
１８４８年ニューヨーク州オナイダ湖近くに、ジョン・ノイズと彼の信奉者たちが共同作業とフリー・ラヴの共同体を作つた。その成立と崩壊の歴史に現代社会の行方を読む。
目次
背景―ユートピアと千年王国
教祖ノイズ・神の代理人への道
完全主義神学
オナイダ・コミュニティの建設
オナイダ・コミュニティの日常生活
複合婚―その理論
複合婚―その実際
優生学的生殖実験―理論と実際
女性の地位と役割
オナイダ・コミュニティの崩壊
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ottohseijin
2
宗教的情熱でつくられた共産主義的なユートピアが、豊かさに堕落し、株式会社として資本主義社会に取り込まれていく皮肉。「ユートピアは、貧困や迫害には耐えぬくが、豊かさには弱い」。描かれているユートピアの様子が、ザミャーチンの「われら」に酷似しているのに驚かされる。ちなみに「オナイダ株式会社Oneida co.ltd」は今も健在です。2010/02/27
