TUGUMI(つぐみ)

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784120017759
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

二度とかえらない輝かしい季節,少女から大人へと移りゆく夏に,ふるさとの海辺の小さな町ですごした少女たちの日々――。めぐりゆく時の切なさと,生きることの歓びを描く。

内容説明

二度とかえらない少女たちの輝かしい季節。光みちた夏の恋の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nico🐬波待ち中

129
「この夏は楽しくて、一瞬だったような、すごく長かったような、不思議な気がする」そんな夏がかつてあった。強烈に心に刻まれる、忘れられない夏が。学校へ行ったり就職したり、結婚したり子供を産んだり。人は変化の激しい社会の只中で、前へ前へと進んでいく。それでもふと立ち止まり、秘かに心の奥の引き出しに留めておいたものをそっと取り出しては眺めたい時もある。人には言わないけれど独り微笑む、そんな一瞬が。ひと夏の恋はやはり切ない。けれど、渇いた心を潤すエッセンスは大人になればなるほど必要。あー、今年の夏がもう終わる。。2019/08/22

Aya Murakami

81
地元の市立図書館の企画展示本。 ツグミちゃんは筋金入りの悪女ですね。悪女ながら悪女なりの美意識を持っているところがたいへんよかったです。どうせ悪いことをするなら最後まで貫きとおさなくては…。2018/08/15

催涙雨

68
帯には「2度とかえらない少女たちの輝かしい季節」とある。ああ、と思う。そういうものの言い方はずるい、と思う。この作品を読むと悲しいような辛いような、くすぐったいような、でも嬉しいような、そうやって心がチリチリする感覚をおぼえる。これはほんとうの意味合いでの、ごく個人的な範疇での郷愁に限りなく近い。こんな経験をしたことはわたしにはないが、自分の青い記憶と重なり合う部分を引き出させるような、肌で感じる距離の近さがこの作品にはあるのだ。誰にだって、2度とはかえらない輝かしい、かけがえのない季節はある。それは必ず2019/03/24

エドワード

68
まりあは海辺の街で育ち、両親と東京へ移り住む。まりあの叔母が嫁いだ山本屋旅館。つぐみは旅館の娘だ。身体が弱いのに、男みたいにしゃべる強烈なキャラクター、美少女だけによけい哀しい。浴衣のつぐみ、陽子、まりあの三人、自然に絵になる。この本を最初に読んだ頃、夏は毎年海水浴に行っていた。宿泊は○○荘か○○家。もちろん畳に布団だ。冷房がなくても夕方には海風が涼しかった。再読すると心に浮かぶあの頃の夏景色。まりあが山本屋で過ごす最後の夏。夏が終わっても人は生きていく。それが大人になるということなのかも知れない。2017/07/11

ジェンダー

60
小さい頃母親の故郷に何度も帰った時の事を思い出しました。そういう思い出は思い出させてくれる作品です。つぐみさんは弱い部分を見せない中で病気と戦ってきた。ああいう風に弱音をはけない代わりに愚痴を変わる所が少しかわいいと思いました。思い出ばかりに浸ってはいられませんがたまにはこういった本を読んで見て夏の思い出を思い出して見るのも良いかもしれません。もともとこの本の1つのお話が中学校か高校の時の国語の教科書に載っていて一度本を借りて読んだのですが、久々に読んでみたくなりました。2013/10/06

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