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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
15
彼は自分で自分の事がわかっていない。プライドが高いにもかかわらず実力が伴っていない彼は、無理な仕事を受けるものだからすぐに馬脚を現し批判を受ける。すると途端に自信はぺしゃんこになり、旅行に行ったり自作を燃やしたりとジェットコースターのように感情が上下する。なんぎな人生だ。自分の事は見えないのに、他人の事はよく見える。それがロシアリアリズム小説の祖と言われる彼を作り上げた。彼の死後、作品の評価は高まりその死は身分を越えたロシアの民から惜しまれた。なにが本当だったのか、彼等は知っていたのだ。 2015/01/31