新潮日本文学アルバム<br> 安部公房

新潮日本文学アルバム
安部公房

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  • サイズ B6判/ページ数 111p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106206559
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0391

内容説明

死んだ有機物から生きている無機物へ。夢見る永遠の不在証明。〈安部工房〉全探険。写真で実証する作家の劇的な生涯。

目次

評伝 安部公房―故郷喪失
生きている無機物
他者への通路
悪夢としての都市
エッセイ 「国際化」のパラドックス

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

味読太郎

5
「記録するように記憶する」のが難しいならば、「記憶するように記録する」のもまた難しであろう。私はこの記憶と記録というものが相反する所にあって性質を異にする事から消し合う言葉だと考えていたが、どうやら勘違いらしい。すぐれた直感、直観によって収められた瞬間には両者が共存し、互いが発火作用となり、生理に訴える「物」が映る。またその明度、密度を調べるよう、変えては実験する。安部公房自身の写真とともに、彼の作品のビジュアル、そして見ているものの写真が彼の文章を思い起こさせ、それらは世界でありながら、素材であった。2016/05/03

きつね

4
「ぼくの考えでは、都市が悪夢のイメージしか結びえない理由は、要するにぼくらが、まだ都市をじゅうぶんに表現しつくす、都市の言葉をもっていないせいだと思う。ぼくらの血の中には、古い共同体の言葉が、すぐにも沸騰しかねない圧力をひめて、まだ息づいている。都市を語るときにも、ついその共同体的思考を借用してしまうことになる。すでに無力になった共同体の言葉で、共同体の対立物である都市を語ろうとするのだから、そのイメージが悪夢めいてくるのも、しごく当然のことなのだ」(p.96「都市について」より)2013/05/29

Rockwell

2
卒論資料あつめの景気づけに再読。やっぱり好きだなぁ、公房。2012/10/14

myung

2
安部公房の足跡を写真つきで追っている。写真は結構貴重なものが多く、彼の意外な側面も見ることができる。また文章も安部公房をいくつかの時代区分にわけていて、それもまたよくできていると思った2010/10/08

ゆとにー

0
よくまとまってる2014/05/31

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