感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月音
1
鎌倉中期の説話集。神祇、政道忠臣、和歌、孝行恩愛などテーマ別に分けられ、ほとんどが平安から鎌倉期の貴族社会の諸相を描く。宮中の公式記録のようなものから、教訓話、ゴシップ、艶笑譚まで、まとまりがなさそうでいて編者の道徳観・好みは歴然としている。「好色」(恋バナ)では、貴族・僧侶もいつものすまし顔がどこへやら、法皇までが醜態を演じて笑いを誘う。「平家物語」などの軍記物で覚えのある人々が本書では宴や遊びに興じていて、当たり前だがこんな穏やかな日々があったんだと感慨深く思った。安倍晴明、源頼光の話もあり。2023/01/11
chikagoromiyako
0
//2024/04/19