感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
30
「男こそ、なほいとありがたく、あやしき心ちしたるものはあれ」で始まる第250段がおもしろい。「ありがたく」とはここでは「実に不思議だ」といった意味です。清少納言は「男の人ってほんとよくわからないわ」と言っています。でも私に言わせれば、女の人だって時々よくわからないんだよなぁ(笑)清少納言とお喋りしているみたいで楽しい(笑)2016/01/28
ふ
3
この時代の風俗・考え方を知るベストな本。校注が細かく丁寧、それでも分からないものやイメージが湧かないものは図典などで調べながら読破。処処紫式部との比較の校注も面白い。ストレートに感情を表現するとっても素直な著者に好感!彼女は、現代の若者と同じくらい、もしくはそれ以上に「映える」ことを重視していたんですよね。視覚的なもの以外についても、ですが。2018/06/12
隠居
2
注釈がおもしろい、詳しい、明解辞典風だ。2016/02/13
そーだ
2
底本は三巻本系統の陽明文庫本(欠けた一〜七四段は尊経閣文庫本で補填)。傍注の訳を頼りにできるだけ本文のみを読むようにしたが、すらすら読めて快適だった。頭注を参照してじっくり読むもよし、無視してさらっと読むもよし、よくできた本だと思う。2013/04/13
mimi
1
こちらも最終巻!枕草子が大好きになったきっかけの一つは清少納言と中宮様の信頼関係がステキだと思ったから。実際には十歳以上も年下の中宮様なのに、美しく人格も素晴らしい理想の女主人。恵まれた家に産まれ、帝の寵愛も受け、子どもにも恵まれるのに悲しい運命に落ちていく。少納言と同じように私も中宮様を素晴らしい方と思っていたから、少納言が道長方になびいていたという解説を読んで悲しくなってしまった。それでも枕草子はそんな暗い時代に書かれたけれどひたすら華やかだった時を思い出して描かれる。2020/09/03