新潮新書<br> 断薬記―私がうつ病の薬をやめた理由

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新潮新書
断薬記―私がうつ病の薬をやめた理由

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  • サイズ 新書判/ページ数 192p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784106108600
  • NDC分類 916
  • Cコード C0247

出版社内容情報

抗うつ剤も睡眠薬も、もう嫌だ! うつからの帰還に挑んだ、大宅賞作家による衝撃の私記。取材から「断薬」決行へのすべてを明かす。

内容説明

二〇一〇年、うつ病と診断された。大量の向精神薬や睡眠薬を飲み、通院する日々。執筆意欲は衰え、日常生活を律することも叶わず、自殺未遂を三度も起こしてしまう。「薬はもう飲みたくない」。その思いから医療関係者への取材を敢行、「減薬」に挑み、そして遂に「断薬」に―。心の支えとなる主治医との出会い、専門医との協力、副作用への対処、荒行のような湯治…試行錯誤の過程をすべて明かした、大宅賞作家による衝撃の私記。

目次

第1章 うつになってしまった(自殺未遂;うつになるきっかけ ほか)
第2章 減薬を始める(疑問を持ち始める;統合失調症と診断される ほか)
第3章 ついに断薬へ(松田史彦医師に話を聞きにゆく;内海聡医師の話 ほか)
第4章 断薬のあと(湯治後のケア;断薬してからが始まり ほか)

著者等紹介

上原善広[ウエハラヨシヒロ]
1973(昭和48)年、大阪府生まれ。大阪体育大卒業後、ノンフィクション作家に。2010年、『日本の路地を旅する』で大宅賞受賞。12年、雑誌ジャーナリズム賞大賞受賞。17年、『一投に賭ける』でミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン

14
著者の他著書と文章のリズムが全然違う。素人の体験レポートか、というくらい。文章を作ることができないくらい自分を語る作業がそうもしんどかったのか。編集がよくぞこれの出版を許可したものだ、とまでは言い過ぎですか、そうですか。結局この人は、薬に手を出さざるを得なかったきっかけからは解放されていないのだな。薬はどう止めるか、ではなくて、なぜ飲み始める羽目になったか、の原因究明が大切ということを改めて思わされました。2020/06/08

Melody_Nelson

8
面白くて一気読み。筆者の本は以前数冊読んだことがあったが、鬱になっていたとは。そして、自殺未遂3回というのにビックリ。その後、薬漬けにされていくわけだが、改めて向精神薬の怖さを思い知らされる。何やら女性関係などの赤裸々な個所もあるが、生来の性格や育った環境なども鬱発症に影響するのだろうから、まずはカウンセリングがいいんだろうな…。筆者が四国お遍路に挑戦したり、高温温泉での治療とか、そちらの方へ向かっていき、体調が良くなっていくのが興味深かった。あくまでも一例に過ぎないのだろうけど…。2020/10/31

ヒヨドリスキ

7
鬱で自殺未遂3回。追い詰められ薬漬けの状況に嫌気が差した作者は断薬を決意。精神科の薬で依存症になった状況は覚醒剤と変わらない酷さ。断薬しきるまでの長く苦しい月日(特に睡眠薬を断つ難しさ)。作者は安易に薬を出す精神科医に苦言を呈してるけど出された薬で体調崩していく現実が怖いわ。湯治場で薬を抜けさせる方法も面白かった。ただこの作者、かなり性格が悪く女性関係もだらしない。愛嬌のない西村賢太って感じ。ケンタは面白いんだけど、こちらは笑えないわ~。愛嬌と文才の違い?何だかんだ言いましたが読み応えは有ります。2020/10/29

たけやん

5
私は精神疾患を11年患い、薬を飲み続けて来た。飲んでも飲まなくても変わらないような気になり、先月、自己判断で減薬、断薬した。そんな折にこの本に出会った。 精神科の薬が脳や身体に、いかに悪影響を与えているかを知ることができた。また、製薬会社による医師への売り込み戦略もあることも分かった。2020/06/21

JunTHR

5
多くの作品を読ませてもらい、現代日本のノンフィクション作家の代表格に思っている上原善広の生活の困窮や苦労は読んでいて辛いものがあった。上原善広個人の闘病と断薬の記録として、あとがきに至るまで読み応えが凄い。完全断薬のための方法が、また意外なもので驚く。 あくまで個人の体験と断りを入れているが、精神科の投薬治療への批判は、なかなか苛烈なものが含まれていた。普段批判されているものでしかその名前を読んだことのない内海聡が普通に登場することにどうしても違和感を感じてしまう。2020/05/22

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