新潮新書<br> 国家の矛盾

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新潮新書
国家の矛盾

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784106107030
  • NDC分類 319.1
  • Cコード C0231

出版社内容情報

「トランプ時代」の日本の選択とは――。自民党外交族の重鎮に気鋭の政治学者が迫った異色対談。安全保障政策に「完璧な解」はない。日本外交は「対米追従」なのか。「トランプ時代」の日本の選択とは。安全保障論議をリードしてきた自民党外交族の重鎮に気鋭の政治学者が迫った異色対談。

高村 正彦[コウムラ マサヒコ]

三浦 瑠麗[ミウラ ルリ]

内容説明

自民党政権はなぜ集団的自衛権の行使容認に踏み切ったのか。日本外交は本当に「対米追従」なのか。外交・安保論議を一貫してリードしてきた自民党の重鎮が舞台裏を明かす。日米同盟と憲法9条に引き裂かれた戦後日本の安全保障論議に「不健全なもの」を感知する国際政治学者が、平和安全法制の「騒動」に見たものとは―。外交・安保の「現場」と「理論」が正面からぶつかり合った異色の対談。

目次

第1章 安全保障の矛盾(安全保障は「確率のゲーム」;戦前の「翼賛勢力」に似ているのはどっち?;「原罪としての敗戦」という考え方 ほか)
第2章 外交の矛盾(「法理」はキープし、「当てはめ」は柔軟に;米軍駐留の必要性と国民感情の相克;対北朝鮮政策に「正解」は存在しない ほか)
第3章 政治の矛盾(小選挙区制が生んだ「政治主導」;「政高党低」か「党高政低」か;筋金入りの平和主義者・河本敏夫 ほか)

著者等紹介

高村正彦[コウムラマサヒコ]
1942(昭和17)年生まれ。衆議院議員。自由民主党副総裁。弁護士。外務大臣、防衛大臣、法務大臣などを歴任

三浦瑠麗[ミウラルリ]
1980(昭和55)年生まれ。国際政治学者。東京大学政策ビジョン研究センター講師。株式会社山猫総合研究所代表。博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

25
現役自民党議員の話がとても面白かった。政治には理想と現実があり、空想的平和主義者、現実的平和主義者とはよくわかる言い方だと思った。理想と現実の狭間で物事を決める現場が垣間見られた。1つのことに専門的になることも時には必要だが、国を動かす政治家にとって物事を大局観で見られることも必要なのだと思う。高村さんは非常に冷静で物事をわかりやすく伝えてくれる人だと思った。引退すると聞き、非常に残念だ。2017/10/31

おっくー

7
同期から借りた本。 対談形式で読みやすい。特に安全保障問題で違憲の議論が起こる度に1952年最高裁判決いわゆる砂川判決で国家固有の権能の行使とはっきり言われている。かつ、集団的自衛権についても国連憲章がすべての国が個別的及び集団的自衛の権利を有することを承認するとあります。この判決を知らなかった私は無知であることを痛感し、今後も精進したいと思います。 また、憲法の番人は最高裁であり、憲法学者が違憲と騒いでも一学説というスタンスであるため、政治に影響が及ぼされることは無いと理解しました。2018/12/31

ころこ

6
お二人の対談本で、主に昨年成立した集団的自衛権と日本の安全保障全般を議論しています。現実主義者のお二人らしく、安全保障は北朝鮮を想定しており、中国問題は殆ど出てきません。対談は昨年行われていますが、金正男暗殺以来の動きや日米首脳会談での日米同盟の評価の予想を見事的中させています。お二人が新書を使って対談しなければならないのは、マスコミの偏ったイデオロギーと実力不足に原因があるのではないでしょうか。マスコミが機能を果たしていれば、理性的な議論の場が、彼らによって常に提供されていなければならないからです。2017/02/23

チョビ

5
なんでも「シロクロ」つけたがる方々がいらっしゃるが、少なくとも外交的には八方美人であること。結果的に「平和な日本」が生み出せるということ。マジメで勉強家と言われてきた人ほどそこに陥りやすいが、安倍首相は「ソコソコ」だったからこそ柔軟だという。また、政治家と学者は守るものが違うのだから、右往左往している政治家なんてダメじゃん、と身も蓋もない表現が気持ちがいい。自分何かの本の感想で「見識のない勉強もしないダメ国民の言うがままになってる政治家が一番怖い」と書いたが、その意味では頼りになるなあ、高村さん。2018/01/31

トラッキー

5
新進気鋭の国際政治学者と安保や外交分野で一番の自民党重鎮との対談。政治や外交は、善悪、良否の二元論で単純化してすっきりした答えが出せる問題はほとんどなく、泥臭いやりとり、取引が必要。それを担う人材も一朝一夕には育たず、日本ではほぼ自民党にしか蓄積がないというのも、まあ頷ける。でも武力によらずに平和を追求しようとする人たちを十把一絡げに空想的平和主義者とレッテル貼りしたり、日本国憲法は世界でも一番改正が難しい仕組みになっていると、不正確な事実を振り撒くのは、どうも胡散臭く、本の価値を下げている。2017/07/14

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