出版社内容情報
近年、この国の迷走は、あの戦争へと至る道に驚くほど通底している。国家の自壊プロセスを精察する。
そんなに国を死なせたいのか。歴史はやはり繰り返すのか? リーダー不在と政治不信、長引く不況と未曾有の災害……この国の迷走は、あの戦争へと至る道に驚くほど通底している。国家の自壊プロセスを精察する衝撃の論考!
内容説明
そんなに国を死なせたいのか?歴史はやはり繰り返すのか?リーダー不在と官僚組織の弊害、出口の見えない不況、未曾有の震災と東北の苦境…鬱積する国民の不満を受けとめられない政治は、相次ぐ国難にも右往左往を繰り返すばかり。近年、この国の有り様は、あの戦争前後の混迷に驚くほど通底している。国家が自壊してゆくプロセスを精察し、暗雲漂う現代の「この国のかたち」を浮き彫りにする。
目次
民族のトラウマ
権力は低きに流れる―猿の群れからファシズムまで
国家をわざと麻痺させる―ヒトラーの命がけの遊び
権力者の生まれえない構造―明治憲法という自爆装置
護憲思想栄えて国滅ぶ―勝手にがんばろう!日本
上意下達の徹底と崩壊―ロシア革命からソ連崩壊まで
「負け組」が怒り出す前に―国防のための保険数学
震災で、近代国家は一時的に死んだ―関東大震災と朝鮮人虐殺
いかなる非常時にも「社会公衆の安固」を―戦時特殊損害保険
舌先三寸と気分の衆愚選挙―普通選挙で国滅ぶ
衣食足りずして礼節を知らず―「土の怨念」が生んだテロ
東北が叩きのめされた―国内外で捻れる産業政策
政党が国民の信任を失う―世界大恐慌と農業恐慌
死に体政治に未曾有の国難が迫る―ゴジラが象徴した厄災
そんなに国を死なせたいのか―半身不随の「国体」
著者等紹介
片山杜秀[カタヤマモリヒデ]
1963(昭和38)年生まれ。思想史研究者、音楽評論家。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。慶應義塾大学法学部准教授。著書に『音盤考現学』『音盤博物誌』(吉田秀和賞、サントリー学芸賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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