新潮新書<br> 葬式をしない寺―大阪・應典院の挑戦

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葬式をしない寺―大阪・應典院の挑戦

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  • サイズ 新書判/ページ数 207p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784106104077
  • NDC分類 188.65
  • Cコード C0215

内容説明

「檀家ゼロ、葬式・法事は一切しない」―。大阪にある浄土宗・應典院は、これまでのお寺の常識をひっくり返す、革命的なコンセプトを持つ。モダンな外観、NPOによる運営、劇場を兼ねる本堂…、それは、閉鎖的な葬式仏教からの脱却をはかり、お寺本来が持つ力と信頼を取り戻すための試みだった。はたして今、社会から求められるお寺とは何か―。改革を担った僧侶自身がつづる、「寺院再生のシンボル」應典院の挑戦。

目次

第1章 葬式をしない寺
第2章 寺は死んでいるのか
第3章 呼吸する寺
第4章 日本でいちばん若者が集まる寺
第5章 寺こそ、生死をつなぐ拠点
第6章 寺の明日、仏教の未来

著者等紹介

秋田光彦[アキタミツヒコ]
1955(昭和30)年大阪生まれ。浄土宗大蓮寺住職、應典院代表。パドマ幼稚園園長。相愛大学人文学部客員教授。97年、大阪・應典院を再建。「檀家ゼロ、運営はNPO、葬式・法事はしない」という斬新なコンセプトが評価され、以降「寺院再生のシンボル」として注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

56
【大阪の繁華街ミナミから徒歩10分の寺町にある、ドーム型のコンクリート寺院】賞味期限の切れた葬式仏教から脱却し、寺への信頼を取り戻した「寺院再生のシンボル」應典院の挑戦を、再建した僧侶自身が綴る書。<檀家さんがありません。檀家がいないから、葬式をしない。墓もない。法事もない。だからお金もありません。お寺の活動は、寺の中に設けたNPOの会費によって賄われています。こちらは宗派は不問、どなたでも会員に>なれると。当然、「檀家がいなくて、どうして寺を維持できるのか?」と疑問の湧くところ。そこが狙い、と著者は。⇒2024/02/02

たまきら

32
読み友さんの感想を読んで。へえ!面白いお坊さんがいるんだなあ!と驚いて読みました。同時に、日本の宗教と救援活動のジレンマにも気づかされました。「宗教者は大震災を前に沈黙した」という宗教学者山折哲雄氏のことばは特定の宗教を持たない自分にも刺さりました。私たちは「癒し」や「居場所」を求めているくせに、それと宗教を隔離させようとしすぎな気がします。バランス感覚が大切なんだなあ…としみじみ。2024/04/30

壱萬弐仟縁

14
評者は、日頃、葬式仏教徒ということで、どうも寺との距離感がうまくいかないと思っている。一番の不満は、葬式でカネがかかりすぎたり、遺族の負担が大きすぎること。もっと、簡素化できないのか。この、應典院の、いのちの文化を創造する、という姿勢が素晴らしい(14頁)。セレモニーホールで事足りる時代に、この間のニュースでは、タイの坊さんもメタボ僧がいるとか、外車を乗るだの、本来の修行が疎かになっているでは、と勘ぐられる始末。市民参加型寺院(42頁)。この方針にも共鳴したい。死んでから死後の世界を繋ぐ場だからこそ大事。2013/07/21

calaf

12
大阪のあの中心地に、こんな寺があったのですねぇ...全く知りませんでした。演劇等の芸術に関心のある人にとっては有名な場所なのかな?今後の仏教、あるいは寺、日本ではどうなっていくのだろう...2012/12/31

Humbaba

7
葬儀はお寺にとって非常に重要な収入源である.いままではそれが通用してきたが,日本人の考え方は変わりつつある.そもそも,お寺とは葬儀のための存在ではなく,地域にとって重要な場であるべきである.そうなるための行動は,すぐには受け入れられなくとも長期的に見れば良い選択となる可能性は高い.2013/01/31

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