新潮新書<br> 教養としての歴史 日本の近代〈上〉

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教養としての歴史 日本の近代〈上〉

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  • サイズ 新書判/ページ数 223p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784106102615
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0221

内容説明

近代化の原動力となった江戸の実力、アジア初の立憲国家として憲法を守り通した意義、韓国から近代化という「青春」を奪った日清・日露の二度の対外戦争―。アジアの小国から世界標準の国家を作り上げた苦闘の道程をたどりながら、著者の卓越した歴史観を通して、「日本にとっての近代とは何であったのか」を大胆に整理する。単なる知識ではない教養としての日本近代史入門。

目次

第1章 近代を前に、江戸は運動神経を研ぎ澄ましていた
第2章 近代国家へのスタートダッシュが成功したわけ
第3章 なぜ、憲法は必要だったのか
第4章 独立を維持するための戦争だった日清・日露
第5章 「義」の時代から「利」の時代へ
第6章 第一次世界大戦は天佑だったのか
終章 日本にとっての近代とは

著者等紹介

福田和也[フクダカズヤ]
1960(昭和35)年東京生まれ。文芸評論家。慶應義塾大学環境情報学部教授。慶應義塾大学文学部仏文科卒。同大学院修士課程修了。93年『日本の家郷』で三島由紀夫賞、2002年『地ひらく』で山本七平賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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厩戸皇子そっくりおじさん・寺

55
文芸評論家・福田和也の日本近代史上巻。上巻よりも下巻のuser数が多いので、途中で投げ出さずに読んでいる人が多いのだなぁと思う。確かにわかりやすく面白い。上巻は幕末から第一次世界大戦まで。感心した一文を引用→「朝鮮半島の近代化は日本の手で行われ、韓国は日本のお蔭で、近代化しました。明治維新が日本にとって、みずから脱皮して自立した『青春』の時期であるとするならば、その『青春』を日本は韓国から奪ってしまったことになります。これこそが、現代にいたる日本と朝鮮半島の問題の核心なのです」なるほど同感。2015/10/17

fseigojp

11
東大のディープな日本史読みたくなった2015/08/01

いのふみ

5
昔聞いたことのある用語や事象が出てきて、暗記に堕していた日本史の授業を思い出したが、本来はこうやって学ぶべきだったのだ。しっかりした内容ながら、易しい。「歴史」とは「物語」だから、過去の出来事が、流れや因果関係の中で輻輳したり、絡まり合ったり、発展したり、断絶したりして、現在とつながり、今の社会状況が成り立っているのがわかる。「今」を意識しながら読む近代史という感じか。それはひいては自分を確立することにつながる。「教養とは、自分になること」(ゲーテ)だから。2018/01/24

小鈴

5
かなりおもしろかった。読みやすいしオススメ。福田史観を堪能。 日本における近代という時代は「好むと好まざるとにかかわらず、西欧の圧倒的な力に直面させられ、自身の独立と尊厳を守ることを選択し、その苦闘の過程で、常に新しいものを求めて変貌しつつ変わることのない自分と出会う経験」。 日清日露戦争の経験が近代化を加速させた側面が、ダイナミックにわかります。 日本の近代化にとって韓国の植民地化が必要不可欠だったのがわかるが、ふと韓国にとっての近代化とはどういうものだったか気になった。2008/11/18

4
こういう風に日本近代史を平易に概説してくれる本は貴重であろう。日本史は門外漢の私でも楽しく読めた。司馬遼太郎氏の「坂の上の雲」や「翔ぶが如く」等と合わせて読むとより楽しめる。2009/09/08

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