新潮新書
オタクはすでに死んでいる

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 190p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784106102585
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C0236

内容説明

テレビの企画で、いまどきのオタクたちに対面した著者が覚えた奇妙な違和感。そこから導き出された結論は「オタクはすでに死んでいる」だった。小さな違和感から始まった思索の旅はやがて社会全体の病にまで辿り着く。日本人はなぜ皆、コドモになってしまったのか。自由自在に飛び跳ねる思考の離れ業のダイナミズムを堪能出来る一冊。

目次

第1章 「オタク」がわからなくなってきた
第2章 「萌え」はそんなに重要か
第3章 オタクとは何者だったのか
第4章 おたくとオタクの変遷
第5章 萌えの起源
第6章 SFは死んだ
第7章 貴族主義とエリート主義
第8章 オタクの死、そして転生

著者等紹介

岡田斗司夫[オカダトシオ]
1958(昭和33)年大阪生まれ。85年、アニメ・ゲーム制作会社ガイナックスを設立、92年退社。大阪芸術大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海猫

99
岡田斗司夫本人が同じ趣旨の話をしている動画は、見たことはある。が、本で論旨を確かめたくなったので読んでみた。やはり示唆に富む内容でなかなか面白かった。ただ私自身の立ち位置みたいなことを考えると、受け止めようが変わってくる。私は読書することと、映画を見るのを主に趣味にしてきたが、黙々とやってきたことなので、オタク的なコミニュティーにはいなかったし、沈んでしまった「オタク大陸」に居たようにも思えない。「電車男」以降のステージが変わった時代の方が生きやすいので、楽しく過ごしていければいいな、といったところだな。2020/07/30

harass

91
2006年のライブ講義などの書き起こし加筆修正。オタクの代表的なイデオローグの著者が感じた、オタクの一般化や意識の変化の考察。正直、否定しているが「最近の若いものは」論や世代論そのもの。はあそうですかと読みとばす。一応、対策が提示してあるが、数日前に読んだ著者のデビュー作のと、同じに思える。「SFが死んだ」は期待して読んだのだが…… また、この著者は講義や対談のスタイルが一番向いている。テキストのみだと尊大に感じ、ライブだと笑いや愛想で緩和されるからだ。2018/08/16

mitei

51
「オタク」の中でもどんどんジェネレーションギャップが進んでるのを実感した。著者の言うとおりよくメディアで萌え~とか言う人はオタクの自分も言わないし周りの人も言ってるのを聞いたこと無いのは確かだ。むしろそんなことやオタ芸をしてる人に嫌悪感が出てくる辺り自分は第三世代なのかなと思う。2011/02/22

サイバーパンツ

25
趣味の肯定のために理論武装したり、積極的に創作をするようなオタクは確かに死んだかもしれないが、それは岡田のイメージするオタクが死んだだけであって、オタクそのものは死んでいない。私はオタクは死んだというよりも旧来的な繋がりから解放されて融解し、ただなんとなくオタク的なものになったと考える。岡田にとって、これは悲しいことだろうが、私は好意的に受け取っている。なぜなら、オタクは抽象化されたことで、ただの文化の構成要素となってあらゆる文化に拡散していくようになり、より文化の自由度を上げていくと思うからだ。2016/06/27

佐島楓

22
「萌え」という用語によって、細分化されつつあったオタクのカテゴリーがさらに解体されてしまった・・・というような内容。「萌え」ってそんなにインパクトある言葉だったのか・・・。著者の言うところの「女オタク」である私はそう思った。一言申し上げておくと「女オタク」はそんなに生き辛くはない。恋愛はまた別物として取ってあるからである(自分はたいていいつも、意識している人、というのがリアル社会に存在する)。ちょっとそのあたりが差別的ではないかと思いました。2013/04/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/574880
  • ご注意事項