内容説明
「『サザエさん』の視聴率が上がると株価は下がる」「イヌの人気が高まると株価も上がる」「観覧車が増えると地域経済は活性化する」「不景気に強いのは音楽よりも映画」…経済の分析に人間の心理、行動をファクターとして取り入れた「行動ファイナンス」。その手法をもとに大和総研チーフクオンツアナリストが意外な法則の数々を明らかにする。投資家はもちろん、経済オンチにも楽しめる行動ファイナンス入門。
目次
「サザエさん」の視聴率で景気がわかる
インフルエンザと花粉症
景気を引っ張るイヌ
観覧車と楽天が地域経済を活性化する
優等生企業は市場に愛されるのか
何でも話す子も市場で愛される
ご成婚とオリンピックの効用
宝くじ・競馬と株ではどちらが儲かるか
「運動部の廃止」は企業に利益をもたらすのか
大作映画の経済効果
満月で興奮し、梅雨で消沈す
猛暑、体臭、クールビズ…夏の三題噺
社名は株価を左右する
著者等紹介
吉野貴晶［ヨシノタカアキ］
１９６５（昭和４０）年埼玉県生まれ。千葉大学卒業。筑波大学大学院修士課程修了。大和総研投資戦略部チーフクオンツアナリスト。著書に『株式投資のための定量分析入門』がある。日経金融新聞、週刊エコノミスト調査による、クオンツアナリスト人気ランキングで四年連続一位（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
31
行動ファイナンスについて、取っつきやすい観点から解説。一部、株価と関係するとはこじつけでは…と思う部分も散見されるが、投資判断において「１つの参考にはなる」とはいえる。2019/05/09
まっ黒大魔王
6
サザエさんの視聴率が上がると株価は下落するらしい。他にもペットや梅雨、競馬など、ありとあらゆるものと株価の関係を探る本。気になったのは相関係数の有意値がゆるすぎる、つまり、やはり自分の意見に無理に整合性を持たせている可能性があるということ。統計を扱うならフェアでなくては。2013/10/29
さっちゃん
4
行動経済学や行動ファイナンスの理論を使った話はほとんどない。この本では人々の言動と株価を比較して、人々の言動と株価がどれぐらい密接的に関係があるのかということを書いている。この手の話は最近だと”ジブリの法則”が話題になった。ジブリを金曜ロードショーで放送すると株式市場や為替市場が大荒れになるという法則である。簡単な話、この本に書いてあることは”ジブリの法則”程度の内容でしかないので、行動経済学や行動ファイナンスがわからなくとも十分楽しめる本である。2013/10/20
moto
3
理由は明確ではないが、リターンが高くなる傾向のあるアノマリーについて知ることが出来ます。サザエさんと株価の関係というように、普段の生活で目にするものと株価の関連性を調べており、とても興味深かったです。本当に因果関係があるのかは謎ですが、行動ファイナンスの観点からアノマリーを説明しているのは良かったです。2020/04/02
Humbaba
3
2つの事象に対して相関関係があったからといって，一方が他方の原因であるということを保証するわけではない．しかし，相関があるということは，それなりに理由がある可能性は高い．人の行動は感情に大きく作用されるので，様々な事象と株価の関係を見てみるのも面白いだろう．2012/03/28
