出版社内容情報
読み継がれる理由とは? 漱石が描いた近代とは、現代人の可能性だった。
「自意識は強いのに他者との関係に自信が持てない」――漱石文学の主人公たちは皆、早く生まれすぎた“現代人”だったのかもしれない。『それから』まで主要な前期六作品を取り上げ、「漱石的主人公の誕生」という新たな解釈をもとに物語の奥に込められたテーマを浮き彫りにしていく。時代を超えて通じる閉塞感と可能性を読む。
内容説明
「自意識は強いのに他者との関係に自信が持てない」―漱石文学の主人公たちは皆、早く生まれすぎた“現代人”だったのかもしれない。『それから』まで主要な前期六作品を取り上げ、「漱石的主人公の誕生」という新たな解釈をもとに物語の奥に込められたテーマを浮き彫りにしていく。時代を超えて通じる閉塞感と可能性を読む!
目次
序章 漱石的主人公の誕生
教育と資本―『坊っちゃん』
主人公と観察―『草枕』
女性と自由―『虞美人草』
事実と意味―『坑夫』
言葉と都市―『三四郎』
法と権力―『それから』
著者等紹介
石原千秋[イシハラチアキ]
1955年生まれ。成城大学大学院文学研究科国文学専攻博士課程中退。東横学園女子短期大学助教授、成城大学文芸学部教授を経て、早稲田大学教育・総合科学学術院教授。日本近代文学専攻。現代思想を武器に文学テキストを分析、時代状況ともリンクさせた“読み”を提出し注目される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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