新潮選書<br> 日本の少子化 百年の迷走―人口をめぐる「静かなる戦争」

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新潮選書
日本の少子化 百年の迷走―人口をめぐる「静かなる戦争」

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  • サイズ B6判/ページ数 294p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106037795
  • NDC分類 334.31
  • Cコード C0333

出版社内容情報

今日の深刻な少子化は、実は“人災”だった? 明治から現在に至る日本の「人口をめぐる戦い」を検証し、驚愕の真実を明らかにする。

今日の深刻な少子化は、「人口戦」の敗北から始まった――。日本の人口の減少速度はこれからさらに加速し、毎年数十万人単位で減り続けることになるという。戦争でもこれほどまでの急減をもたらすことはないだろう。一体なぜ、ここまでの惨状を招いてしまったのか? ――実は、そこには国家の衰退を根幹から導くよう、他国より仕掛けられた「静かなる有事」が存在した。驚きの裏面史。

内容説明

今日の深刻な少子化は、戦後GHQが仕掛けた「もう一つの日米戦」だった!明治から現在まで日本の歴史を人口の観点から顧みると、驚愕の真実が明らかに!

目次

はじめに “絶滅危惧種”としての日本人
第1章 人口過剰論の擡頭
第2章 「産めよ殖やせよ」への転換
第3章 敗戦後も続いていた“日米戦争”
第4章 「家族計画」という少子化推進策
第5章 少子化進めたオウンゴール
第6章 ようやく動き出した人口政策
終章 「静かなる戦争」を顧みる

著者等紹介

河合雅司[カワイマサシ]
1963年、名古屋市生まれ。産経新聞社論説委員、拓殖大学客員教授、大正大学客員教授。中央大学卒業。専門は人口政策、社会保障政策。内閣官房有識者会議委員、厚労省検討会委員、農水省第三者委員会委員などを歴任。2014年、「ファイザー医学記事賞」大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

35
本書の目的:戦前から戦後の日本史を、人口の視点で捉え直し、なぜ、日本は戦争に突き進んでいくことになったのかの検証と、国際紛争の背景に人口戦が存在するのを確認すること(7頁)。福沢諭吉が心配した人口過剰と、解決策としての海外への展望は、日本の命運を大きく左右していった(21頁)。産児制限で大正から昭和初頭にかけて、経済発展とともに国民の考えも少産少死へと移行し始めていた(50頁)。満州への移民事業が人口過剰問題解決に向けた決め手とはなり得ない現実を直視せざるを得なくなった日本(77頁)。2016/05/25

Taka

14
明治以降における日本の人口政策を時代を追って辿っていき、その結果を検証していく話です。 現在の少子高齢化の流れは昭和49年に出された方針によるものだそう。このままでは日本は…という結論です。2017/11/25

はるわか

14
日本人自体が絶滅危惧種。1949(昭和24)年270万人から出生数の長期下落傾向、現在100万人を割り、2060年48万人、2110年24万人の予測。欧米列強がずっと警戒し続けた日本の人口膨張。日本近現代史は世界各国との人口戦の歴史。GHQによる産児制限、3年で終わったベビーブーム。世界規模の人口爆発の中で少子化が進む日本。先進国の中で人口が減るのは日本、ドイツ、韓国だけ。最大の減少幅は日本。1872(明治5)年人口3500万人、日清戦争時4200万人、日露戦争時4700万人、人口過剰論の広がり。2016/02/25

funuu

11
「日本の人口減少はGHQが仕組んだ陰謀」説。さすがに無理があると思う。「アジアの新興国を見ると、まず人口13億の大国である中国は1.62。経済発展して久しいシンガポールは日本を大きく下回る1.20。マレーシアは2.03、タイは1.48。理想的な人口ピラミッドをもつインドネシアで2.36、インドはそれより若干低い2.32である。いずれの国でも出生率はこの50年間にほぼ半減しているのである。」まあ歴史の波なんだろう。2019/01/05

マカロニ マカロン

8
個人の感想です:A-。江戸末期の日本の人口は3500万人で明治維新後富国強兵の時代を経て1935年には6925万人に倍増し、昭和恐慌で餓死する人々も多く、移民など人口抑制策に日本が向かった時期があったなど初めて知ることも多く、勉強になりました。戦後のベビーブームがわずか3年で終わったのはGHQの仕掛けた人口戦だったなととても興味深い記述も多く、現代の少子化の起源がわかり、歴代の内閣の人口政策の迷走ぶりもはっきり書かれていました。今まであまり語られていない日本の近代史として勉強になりました。2016/03/20

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