出版社内容情報
文学はいつから食える職業になったのか――。貧乏の代名詞だった作家が社会的地位を獲得し、高額所得者が輩出するまでの苦闘を辿る。
文学はいつから食える職業になったのか――。苦闘の100年を辿る。明治時代、文士は貧乏の代名詞だった。日露戦争や二度の世界大戦という激動の時代に、その状況はどう変化していったのか。痛ましい生活難をしのぎ、やがて社会的地位を獲得、ついには億を稼ぐ高額所得者が輩出するまで……。日記や書簡、随筆に綴られた赤裸な記録をもとに、近代文学の商品価値の変遷を追うユニークな試み。
内容説明
文学は、いつから食える職業になったのか―。明治時代、文士は貧乏の代名詞だった。日露戦争、二度の世界大戦、世界恐慌という激動の時代に、その状況はどう変化していったのか。痛ましい生活難をしのぎ、出版ビジネスの発展とともに、やがて社会的地位を獲得、ついには億を稼ぐ高額所得者が輩出するまで…。日記や書簡、随筆に綴られた赤裸な記録をもとに、近代文学の商品価値の変遷を追うユニークな試み。
目次
第1章 大正八年、文壇の黄金時代のはじまり(あがる原稿料;売れる単行本 ほか)
第2章 文学では食べられない!(作家と報酬との極めて遠い関係;試された啄木の「文学的運命」 ほか)
第3章 黄金時代の作家たち(島田清次郎とその時代;島田清次郎の栄光と悲惨 ほか)
第4章 円本ブームの光と影(黄金時代の終焉;縮む文学市場 ほか)
第5章 文学で食うために(芥川賞制定における文藝春秋社の戦略;それは「純粋小説論」から始まった ほか)
第6章 黄金時代、ふたたび(単行本がまた売れ出した;伊藤整『太平洋戦争日記』の経済学 ほか)
著者等紹介
山本芳明[ヤマモトヨシアキ]
1955年千葉県生れ。86年東京大学大学院博士課程人文科学研究科国語国文学専門課程単位取得退学。学習院大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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