内容説明
明治の元勲・西園寺公望、江戸最後の粋人・成島柳北、平民宰相・原敬、誤解された画商・林忠正、宮様総理・東久邇宮稔彦、京都出身の実業家・稲畑勝太郎、山の手作家・獅子文六、妖婦・宮田(中平・武林)文子…。パリが最も輝いていた時代、訪れた日本人はなにを求め、どんな交流をしていたのか。幕末以降の留学生がフランスから「持ち帰ったもの」を探る。
目次
明治の元勲・西園寺公望
江戸最後の粋人・成島柳北
平民宰相・原敬
日本美術の大恩人・林忠正
宮様総理・東久迩宮稔彦
京都の親仏派・稲畑勝太郎
人間交差点・松尾邦之助
コレクター・石黒敬七
山の手作家・獅子文六
妖婦・中平・武林・宮田文子
諏訪老人についての短い覚書
著者等紹介
鹿島茂[カシマシゲル]
1949年神奈川県横浜市生れ。1973年東京大学仏文科卒業。1978年同大学大学院人文科学研究科博士課程修了。現在明治大学国際日本学部教授。19世紀フランスの社会・小説が専門。古書コレクターとしても知られる。『馬車が買いたい!』で1991年度サントリー学芸賞、『子供より古書が大事と思いたい』で1996年講談社エッセイ賞、1999年『愛書狂』でゲスナー賞、1999年『職業別パリ風俗』で読売文学賞評論・伝記賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ロピケ
2
ここに取り上げられている人で名まえを聞いたことのあった人はたった4人。それでも鹿島さんが選んだけあって、興味深い人たちばかり。留学生たちがはまったパリの魅力が何となく伝わってきた。獅子文六がまさかパリと繋がりがあった人だとは。背表紙に名前だけ見たことがあって何の興味も無かった人物だったけど、読んでみようかと思う。最後を諏訪秀三郎で締めたのが上手いなあ。2010/05/30
ぺぺらって
1
軽い感じのものをイメージしてたけれどちょっと硬かった。 近現代史とフランスの知識があまりないのでほほぅとなった所多し。 2011/03/27
asajee
1
最初は、もっとインテリ層を狙った本だと思ってました。歴史上有名でない人物を多く取り上げてたり、内容が多かったりしたので、「途中でリタイヤ」と思ってたのですが…読み進めると、おもしろ!作者は大学教授だけど、文体も内容も軟らかく、そのために、それぞれの登場人物がパリでどんな生活をしていたかが生き生きと読み取ることができます。時間はかかるけど、オススメです。2009/11/23
ぽて子
1
遠藤周作の「留学」の副読本として読むと楽しいかも。イギリス版・アメリカ版なども読みたいな。2010/02/20
etoman
1
鹿島茂さんを知ったのは日経新聞のコラム。その後、飛行機出張が増えてANAの機内誌に連載を読むようになって、初めて単行本を買いました。幕末から昭和初期に掛けてのパリで活躍する日本人達を読んでただただビックリ。昔の人はバイタリティがあった。そんな活躍の数々を楽しく読みました。2009/12/14