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新潮選書
五〇〇〇年前の日常―シュメル人たちの物語

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  • サイズ B6判/ページ数 250,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106035746
  • NDC分類 228.1
  • Cコード C0322

内容説明

古代メソポタミアにも教育パパや非行少年がいた!初めて文字を発明し、最初の都市社会に生きた人々の生活は、どのようなものだったのか?膨大な粘土板に刻まれた楔形文字を読み解き、自意識過剰の王様、赤ん坊に子守歌を作ったお妃、手強い敵を前にして王に泣きつく将軍、夫の家庭内暴力から逃れた妻など、人間くさい古代人の喜怒哀楽を浮き彫りにする。

目次

1 シュメルの父と息子―ウルナンシェ王の「奉納額」(ウルナンシェ王の「奉納額」;都市国家ラガシュ市 ほか)
2 ラガシュ王奮戦記(二方面の宿敵;「正史」の始まり ほか)
3 后妃のお葬式―シュメルの女性たち(葬儀は語る;シュメルの女性群像 ほか)
4 商人が往来する世界―シュメル人の交易活動(古代人の商売繁盛;瑠璃に魅せられて ほか)
5 星になったシュルギ王(帝王の佇まい;ウル第三王朝の最盛期 ほか)

著者等紹介

小林登志子[コバヤシトシコ]
1949年、千葉県生まれ。中央大学文学部史学科卒業。同大学大学院修士課程修了。古代オリエント博物館非常勤研究員、立正大学文学部講師をへて、現在、NHK学園「古代オリエント史」講座講師、中近東文化センター評議員。日本オリエント学会奨励賞受賞。専攻・シュメル学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tamami

45
副題に「シュメル人たちの日常」とあるように、政治史でも王名の羅列に止まらず、王や后妃を巡る家庭内の出来事や跡継ぎ問題などを扱い、王たちの個性を感じさせる。また、経済の動きと共に、教育・学校制度にも筆が及び、興味を引かれた。多数の王名・后妃名他、人名や地名が出てくるが、多くの図版や写真、表が掲載され理解を助けてくれる。それにしても何故シュメルには他に先駆けて都市文明の華が開いたのだろう。余剰生産物を記録する必要から文字が生まれ、それが粘土版という外部記録装置を生み出し、文明化を促したのでは等と夢想してみる。2022/02/13

Koning

11
ちゃんとしたシュメール学者小林さんの本。実は気づいてなかった(爆)。このジャンルの和書は意外と気づかないままのが多いという罠。 で、タイトル通りに人の暮らし生活に焦点を当てた1冊。人々の生活と言ってもエジプトと違って庶民の暮らしは正直わからん!というのがメソポタミア。記録が残る偉い人達の生活を垣間見つつ、全体を妄想する助けにしてね的な感じでしょうか(でも下手な空想は入れないで証拠のある事しか書いてない(つまりは手繰れば粘土板の記録に行き当たる))というのがとても正直で好感が持てます。 2013/01/29

ジュンジュン

8
古代オリエント史とは、今から5000年前から紀元前6世紀のアケメネス朝ペルシア成立まで。そのなかで、シュメル人が活躍するのは前3000年期の前半(初期王朝時代)とアッカド王朝を挟んで最後のウル第三王朝期。本書は、初期王朝時代とウル第三王朝時代を担ったシュメル人の王(+王妃・商人)の日常を描く。章ごとにテーマが明確で分かりやすかった。2020/11/30

Uzundk

8
題名の通り5000年前のシュメル文明の日常に寄り添った内容。文書の中身や生活そのものについて書かれており、至る所に図版も入れてあるため大変わかりやすい。生活を想像しながら読むことが出来た。石材も木材もほとんどない土地で粘土と瀝青と葦で文明を築いていたのですね。2015/12/30

中島直人

8
紀元前3000年の古代メソポタミア、シュメール人の日常生活を垣間見させてくれる本。こんな昔から、これだけ広域での商業、外交の営みが大規模になされていたのかと改めて驚かされる。また、5000年経っても、人間が考えていること、やっていることは、そんなに変わらない。古代を身近に感じることが出来た。2013/10/25

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