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新潮選書
杜氏という仕事

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  • サイズ B6判/ページ数 173p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106035333
  • NDC分類 588.52
  • Cコード C0377

内容説明

日本酒造り。三百数十年間、世界でも類を見ない醸造技術を継承してきた杜氏には、卓越した技術と統率者としての資質、そして自然と呼応する叡智が求められる。滋賀・喜多酒造で「喜楽長」を醸す天保正一。全国新酒鑑評会で数々の金賞に輝く優れた杜氏の半世紀の物語を通して、「杜氏」という独特の職能にひそむ知恵、そして日本の食文化のゆくえを探る。

目次

第1章 杜氏の夏(杜氏と話すは至難の業;製造計画 ほか)
第2章 杜氏の秋(蔵へ;女社長 ほか)
第3章 杜氏の冬(寒造り;並行複醗酵 ほか)
第4章 杜氏の春(上槽;澱引き・濾過 ほか)
第5章 杜氏という仕事(多様化する日本酒業界;ブームと蔵の人事 ほか)

著者等紹介

藤田千恵子[フジタチエコ]
フリーライター、エッセイスト。18年前に初めて山形の蔵元数軒を見学、日本酒の味わいのみならず酒蔵の文化、造り手に魅せられ、以来酒蔵探訪がライフワークに。全国各地の酒蔵・居酒屋を公私にわたり取材、執筆を続けている。現在は、日本の伝統調味料・醗酵食品と日本酒のジョイントをはかる「醗酵リンク」も主宰
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きりを

2
酒造りがいかに複雑で繊細な過程を経ているか。いかに天塩にかけられ造られているものなのか、だけでなく。人間が寄り集まって一つのものを造る…創る。そこに必要な気概や誇りを考えさせられる一冊。2009/11/12

ヨイシカ

2
杜氏を筆頭とした日本酒醸造のプロたちを取材したルポ。何気なく食卓に並ぶ日本酒が、かくも複雑で繊細な工程を経て造られたものなのかと驚いた。杜氏は胆力や体力は勿論のこと、人を束ねる資質、酒の出来を支える長年の勘や研ぎ澄まされた官能、何より酒を愛し酒造りを愛す心意気など、実に多くのものを己に求め、それゆえに蔵人たちから慕われる存在なのだと感服した。酒造りの技術は紛れもない職人芸で、職人の苦難と研鑽の末に生み出される酒は五感で味わうことの出来る芸術品。一杯の澄み切った日本酒に、深い畏敬の念を覚える一冊。2009/08/28

Yasuko Watanabe

0
★12017/11/27

6767676767

0
アルコールがだめな自分には,日本酒はセメダインの水溶液にしか感じられないので,喜楽長を味わえないのが少し残念.2017/04/05

Islay

0
近頃躍進中の通称「うらなんば」の某所にて、ぬる燗のアテに選んだ一品は、さっと炙った白ねぎに、麦味噌をちょいと乗っけて食べるだけのもの。さっそく九州出身の義母から手に入れた甘口の「豚味噌」で、我が家の晩酌の常連に。遥かなる時間と手間隙かけて醸された乾坤の一擲を迎え撃つのは…。いや、でしゃばり過ぎず、絶妙に寄り添うには、むしろこんなシンプルな相棒が良いのかも。どちらかが強すぎても、脆すぎてもだめ。すべては調和。それが杜氏の技と、人としてのふり幅。今夜も美味しいお酒が飲めそうです。感謝。人に、この世界に…2015/10/29

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