内容説明
「ひらがな」ほど、私たちにとって身近なものはない。でも、「ひらがな」には、謎が一杯。漢字からこの新しい文字が生まれたのは、今から千百年前、『古今和歌集』成立の頃。ただし、詳細は不明?しかし、それは、『源氏物語絵巻』から春画にいたる日本文化のかたちを決定づけた未曾有の大事件、日本の“ルネサンス”だった。「ひらがな」から日本を読み解く、知的刺激あふれる本。
目次
第1章 ひらがな誕生
第2章 女手の小宇宙
第3章 女手のゆくえ
結びの章 ひらがなの美学
つけたり カタカナのこと
特別企画 石川九楊、紀貫之になる
ひらがな対談(小松英雄;石川九楊)
著者等紹介
石川九楊[イシカワキュウヨウ]
1945年、福井県生れ。67年、京都大学法学部卒業。「書は筆蝕の芸術」であることを解き明かし、書家・評論家として活動。東京、京都、名古屋で書塾を主宰。京都精華大学教授、文字文明研究所所長。90年、『書の終焉―近代書史論』(同朋舎)によりサントリー学芸賞受賞。96年、甲骨文から近代書に至る研究の集大成『中國書史』(京都大学学術出版会)を発表した。2002年、『日本書史』(名古屋大学出版会)で毎日出版文化賞受賞。2003年、京都新聞大賞文化学術賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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