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出版社内容情報
画家の評価、作品の解説、生涯と時代を対照した年表に最前線の研究成果を生かし、全32図で画家の全貌をつかむ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
九鳥
19
日本語と茨城弁しか解さず、臆病なので海外に行くのが恐いのに、この人の「悦楽の園」を見るためにスペインへ行きたいと思っている。500年前に描かれたとは思えない、超現実的で奇怪な創造物たち。享楽や邪悪の絵にも強烈に惹かれるけど、この人の描く阿呆の表情も素晴らしいと思う。私はボッシュと呼ぶが、ボスという方が主流なのか。2009/06/24
こきよ
12
同時代はもとより、後年のシュルレアリスムへの影響も無視できない画家、ボス。彼を知る上での入門書としては解説や収録されている作品など、満足出来るものでしたね。ひとつの作品に膨大な情報や寓意を散りばめてあるボスの作品は、難解ではあるが、知的好奇心を刺激されますね。2014/05/25
白義
11
解説では当時の聖職者、教会の腐敗への怒りがそのグロテスクで混沌そのものの地獄や異形描写の一因とあるが、実際に見るとあまりに想像力が奔放すぎて、直接トリップして幻視したとしか思えぬような異界そのものでそうしたわかりやすい理由で片付けるのも躊躇いを感じるほど豊穣で幻想的。一方、その構成や配置には確かに知性による寓意が存在するようだがそれもまた答えは決まらず永遠の解釈合戦の的。ルネサンス期とは思えないほど超時代的で、こちらの解釈や理性をやすやすと越えていく永遠の神秘こそがこの謎の画家の本当の魅力なのかもしれない2017/02/17
oz
6
初読。ボス(1450〜1516)はオランダの画家。書物の挿絵画家の一家に産まれる。画歴については不明な点が多いが、古典作品やルネサンスの影響がほとんどなく、自己の作風を突き詰めた画家であると推察される。平面的で不自然な均一さを有した独特の画風は後年のシュールレアリスムを彷彿とさせ、同時代ではブリューゲルに直接的な影響を与えた。画題には教会批判と抱合せで描かれた宗教画が多く、ゆえに宗教改革による偶像崇拝排斥運動と、その反動からくる教会翼賛運動のいずれからも敵視され、破壊の対象となり、現存する作品は少ない。2015/05/02
にか
4
もともとヒエロニムスは好きな画家の一人だったのですが、プラド美術館展で実際の絵を見て、再燃したので手に取りました。今年はちょうど没後500年にあたり、オランダで昨日からヒエロニムス展が行われているようです。ぜひぜひ、日本でもヒエロニムス展やってほしいです。2016/02/14