内容説明
過去における戦争を考える時、それは人々の合理的・理性的判断と見通しに基づいて決定されたものでは決してなかった。一握りの戦争指導者が台頭して国を動かし、無力な国民を使嗾することにより、戦争は遂行された。本書は、13年11ヶ月にわたる戦争に係わった政府指導者の、長いものには巻かれよ式の政策決定と、その巧みな世論操作に付和雷同的に迎合し、権力に盲従した日本国民の集団心理の実態を赤裸々に描き出したものである。
目次
第1章 戦前の指導者と国民
第2章 「指導力」を牛耳った軍部
第3章 沈黙の心理と論理
第4章 「外圧」に対して強くなる集団心理
第5章 集団の節操・憧憬とファナティシズム
第6章 サディズム、マゾヒズムが罷り通る
第7章 軍国主義から解放されて…