1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
6
高坂先生の分析あるいは目の付け所といったほうがいいのかもしれませんが、本質をついておられます。大英帝国の衰亡についても、天安門事件やソビエトの解体後についてのこれらの講演録は非常にわかりやすく説得的です。また最後には私も大好きなのですが和辻哲郎の「古寺巡礼」からの日本人論というものには非常に感銘を受けました。2013/11/26
がんぞ
1
冒頭にタスマニアのことが語られる。オーストラリア南方600キロの北海道ぐらいの大きさの島でもとは数千の原住民が居たが18世紀初頭に移住したイギリス人は彼らを害獣視して絶滅に務め1854年に十数人が「保護区」にいるだけ、20年後最後の一人が死んだという。少数民族の圧迫・絶滅ということは世界史にありふれたことではある。棲息地限定の希少な固有種の、外来種による圧迫→絶滅のように。現代の世界は「パックス・アメリカーナ」から石油文明の終焉と共に多様性に覚醒しつつある。ベトナムでアメリカはどうすればよかった?日本は?2011/07/15
nandacanaa
0
約50年前に書かれた本なのに、とても新鮮に感じた2017/04/16
schole
0
少年時代に聞いたタスマニアの入植の経緯に疑問を持ち、国際政治学者となってから現地を訪れた時のことから物語は始まる。アメリカの最適化された効率をもちながらも世界を統治しようとするも必ずしも成功していない理由の解説と植民地として同化ができないことを身を持って知ったイギリス(の為政者)の違いは興味深い。 特に、効率化には優れているが、実地の統治が上手くいかないのは最近の中東においても変わりはない。その他スイスの中立≠平和など50年ほど前に書かれたものの全く古さを感じさせない世界の国々の動きを知ることができる。 2015/07/26
ゆめたがえ
0
なんだか古いな~とは思ったのですが、ベトナム戦争頃の著作とは最初わかりませんでした。ただ最後の数ページは古さを感じさせませんでした。今現在でも当てはまる状況だと思いました。2014/09/24