孤将

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  • サイズ B6判/ページ数 310p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105757014
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0097

出版社内容情報

敵は秀吉、その圧倒的な軍勢。
そして自らの君主である朝廷の裏切り。
同盟軍・明への猜疑……。

朝鮮半島で、民族の二大英雄のひとりとして崇められている武将・李舜臣(イスンシン)。彼が文禄・慶長の役で日本軍を打ち破り、壮絶な戦死をとげるまで、その内面の孤独・苦悩を、ダイナミックな戦闘シーンと共に一人称で描ききり、韓国最高の文学賞である東仁文学賞を受賞した歴史超大作。盧武鉉(ノムヒョン)大統領が熱心に推薦したことでも知られ、KBS制作の100回という大河ドラマ「不滅の李舜臣」の原作ともなった本作を、翻訳家としてのデビュー作としたのは、蓮池薫氏。蓮池氏は、これから翻訳家として生きていくべく、昨年末に勤務していた市役所を退職し、大学職員を務めるかたわら、本書の翻訳に全力で取り組んだ。≪(C)新潮社ホームページより≫

内容説明

朝鮮半島で、民族の二大英雄のひとりとして崇められている武将・李舜臣。彼が文禄・慶長の役で日本軍を打ち破り、壮絶な戦死をとげるまで、その内面の孤独・苦悩を、ダイナミックな戦闘シーンと共に一人称で描ききり、韓国で50万部を超えたベストセラー歴史小説。

著者等紹介

金薫[キムフン]
1948年ソウル生まれ。長い記者生活を経て作家に

蓮池薫[ハスイケカオル]
1957年新潟県生まれ。中央大学法学部3年在学中に拉致され、24年間、北朝鮮での生活を余儀なくされる。現在は新潟産業大学で朝鮮語の非常勤講師・嘱託職員として勤務するかたわら、中央大学に復学して法学の勉強中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27

38
帰国拉致被害者という冠を付けられた蓮池さんの翻訳作品。思いの外、サクッと読めたが、一人称という方式は私にあわなく、途中で挫挫けそう。韓国ではベストセラーになったそうだが、顔が似ている、隣国というだけで安直に「同じに」とは考えてはならぬと感じた。李舜臣が一人称で語りをする展開 内省の色彩濃く史実とは異なる箇所が多いとか。しかし、自国の英雄としてあがめられているだけに孤立無援の将軍として名を残すだけある。韓国映画やドラマと同じ匂いを感じたのは拷問、処刑・殺戮場面の多さ。そこも大きく社会の違いを感じさせられた。2012/02/29

崩紫サロメ

20
KBS大河ドラマ『不滅の李舜臣』共同原作。訳者は拉致被害者の蓮池薫氏。李舜臣の晩年(ドラマの90話~)を扱う。壮大な叙事詩的なものではなく、死を見つめ死に向かう李舜臣の内面に焦点を掘り下げる。『乱中日記』の中で李舜臣はしばしば発熱・頭痛・発汗などの体調不良を記しているが、その痛みや流れ落ちる汗に李舜臣を苦しめる敵と王の存在を重ねる。敵と王の双方から命を狙われるという特殊な状況でありながら、生と死、精神と身体という普遍的な葛藤が描かれる。美しい原文を美しい日本語に訳して下さった蓮池さんに感謝する。2021/06/12

鐵太郎

11
主人公は、李舜臣という軍人です。日本語での読み:り・しゅんしん、朝鮮読み:イ・スンシン、ハングル表記で이순신。1545~1598。日本が豊臣秀吉の命で朝鮮侵攻したとき、最前線で戦った人。 李舜臣には、三つの敵があったそうです。日本軍と、朝鮮の王室と、明国。こんな中で、李舜臣と彼が育てた水軍は、何をよりどころにして、どう戦ったのか。この本は、やりきれない現実の中で苦闘し、将として兵士たちを率い、死に場所を探して戦った男を描いています。原題は、「刃の歌」。李舜臣の帯びる刀の泣き声です。2010/06/12

ニコン

9
豊臣秀吉の朝鮮出兵を朝鮮半島側から見た小説です。韓国の国民的英雄である李舜臣が主人公。匂いを感じさせる描写が印象に残ります。2013/07/15

kid_luckystrike

5
韓国の民族的英雄・李舜臣が主人公の歴史文学小説。文章が割と美しく、「地獄の黙示録」に似た虚無的な戦争の姿が淡々と描かれる。大河小説や英雄物語のダイナミックさは無いが、北朝鮮拉致問題で有名な蓮池薫氏による訳も上手く、なかなか面白い。登場人物がやたらと泣くのは民族性だろうか。2009/04/08

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