革命いまだ成らず〈下〉―日中百年の群像

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革命いまだ成らず〈下〉―日中百年の群像

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  • サイズ B6判/ページ数 302p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105297077
  • NDC分類 222.071
  • Cコード C0095

出版社内容情報

二十世紀初頭、清を日本のような近代国家に変えようと、革命に命を懸けた日本人と中国人がいた。国家を超え、友情と信義、侠気で結ばれた志士たちの物語。

内容説明

孫文を救え。列強に蹂躙される隣国の革命家を、日本の壮士たちは命懸けて助けた。感動の人物エピソードが明かす20世紀の意外な真実。

目次

これは中国の薩長同盟だ―孫文・黄興の中国同盟会
百年後に悔いを残さないか―黄興、日本への警鐘
立憲や留学より、まず鉱山開発だ―袁世凱の長期ビジョン
革命には金がいる―孫文、赤貧のシンガポール
黄色い花咲く頃に―汪兆銘の暗殺計画と広州・黄花崗の役
武昌蜂起、ついに成功す―宋教仁の中部同盟会
共和制などすぐに挫折する―講和する袁世凱の自信
一九一二年、中華民国の成立―孫文、臨時大総統に就任
財政と金融政策こそ国家の要だ―袁世凱、梁啓超を起用
兵をもって労働者となそう―孫文の鉄道大構想
言論で駄目だ。威力を得ることだ―黄興と宋教仁の乱
誰のための文化事業か―義和団返還金の使い道
北と南は同じ穴の狢だ―孫文が作った三つの広東政府
革命いまだ成らず―孫文の遺書

著者等紹介

譚〓美[タンロミ]
ノンフィクション作家。東京生まれ。本籍中国広東省高明県。慶應義塾大学文学部卒業。慶應義塾大学講師、中国広東省中山大学講師などを経て執筆に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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BLACK無糖好き

4
中国の自由平等を求める戦いのさなか、志半ばで死んでいく孫文の最期、迫真の場面でした。また最後に孫文の遺書について大変興味深い証言が紹介されている。日本が敗戦直前の時期に香港の総督だった磯谷廉介が語るには、孫文は三通の遺嘱を残したことになっているが、署名だけした白紙を四、五通、同志たちに残したという。著者はその白紙委任の一通は蒋介石も手にしたのではと推察する。まさに、歴史には時として語られないまま埋もれてしまった真実がある。甘粕正彦風に言えば"真実を知る人は語らない"ということか。2015/06/02

秋津

2
「玄洋社」や「南方熊楠」など、なじみのあるものと辛亥革命、孫文の関係を少しでも知ることができてよかった。 途中で何度も中断して別の本を読んだのは、つまらなかったわけではなく、図書館や仕事の関係。もちろん知らないことが多すぎてついて行かれなかった部分もある。 しかし、「中山」の由来がそんなこととは・・・。楽しいな。2012/12/25

ゾロりん

1
宋教仁のことが知りたくてさーっと流し読み。ちょっとしか出てこなかったな。2019/02/17

Taq Asaq

1
下巻も一気読み。歴史は全く勝てば官軍で、教科書に名前が載るのは一握りだ。しかし、革命を成功させるまでには膨大な血が流れ、英雄になりかけた人や無名の人士が死屍累々と積み重なっている。日本では「桜の下には死体が埋まっている」と言うが、なんとも余韻のある比喩だと思う。中国革命には、日本の在野人が支援を惜しまなかった。きっと、彼らは明治維新に遅れて生まれたことを悔い、中国に維新をと身を砕いたのではないか。それにしても、負ければ惨めな死が待ち、歴史から抹殺される。それでも人が革命にかきたてられるのは、何故だろうか。2017/08/29

よし

1
革命成功〜孫文の死まで。「中国人は砂のようだ。いくら手で固く握ってもパラパラと指の間からこぼれ」てしまうと自らが語っているように、様々な思惑に翻弄され、思うままに革命を達成できずにいる孫文の姿を描いている。それでもくさらずに愚直に進んでいく、「人間」孫文の生き様はとても心に沁みる。2014/01/22

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