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なごり歌

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  • サイズ B6判/ページ数 282p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104779024
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

三億円事件が時効を迎え、「8時だョ!全員集合」に笑い転げた頃。団地は未来と過去の繋ぎ目だった。ベストセラー感涙ホラー再び!

きっと、また会える。あの頃、団地は、未来と過去を繋ぐ道だったから。三億円事件の時効が迫り、「8時だョ!全員集合」に笑い転げていたあの頃。ひとつの町のような巨大な団地は、未来への希望と帰らない過去の繋ぎ目だった。失われた誰かを強く思う時、そこでは見えないものがよみがえる。ノスタルジックで少し怖い、悲しくて不思議な七つの物語。ベストセラー『かたみ歌』に続く感涙ホラー。

著者等紹介

朱川湊人[シュカワミナト]
1963年大阪府生れ。慶應義塾大学文学部卒業。出版社勤務を経て、2002年「フクロウ男」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年「白い部屋で月の歌を」で日本ホラー小説大賞短編賞を、2005年『花まんま』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kishikan

153
小説新潮連載の7つの関連した短編集。読者層を意識してか、70年代(昭和40年代後半)の話で、多分50歳以上には、しみじみ過去を振り返ることができるだろうな。場面設定も、虹ヶ本という東京郊外の大規模団地(5階建てエレベーター無し)、そうあの時代、団地は都市文明の象徴のように思われてたよね。霊の話や雷獣なんかが出てきて、でもオカルト的な話でもなく、朱川色が良く出たノスタルジックな大人のファンタジー。各編毎に、懐かしい「歌」がキイとなって、ああ夢中になって聞いてたなと思い出に浸れる。朱川さんらしさが溢れた本。2013/09/28

utinopoti27

152
過ぎ去った遠い日々、70年代の東京。本作は、埼玉との県境に建ち並ぶ団地群を舞台に、7つの短編で綴るノルスタジックな人間模様だ。いつもどこかで見守ってくれた友だち、今は亡き妻、不思議な存在感を放っていた従妹のマリア。失われた誰かを強く想う時、そこでは何かが起きる・・。「全部ゆっくりでいいんですよ」歩くほどのスピードで模型飛行機を飛ばす老人の話『ゆうらり飛行機』がいい。世相を流れる流行歌に乗せ、人の業を浮き彫りにする「想い」が仄見える。ちょっぴりミステリ風の味付けも心憎い、朱川ワールドの真骨頂ここにあり。2019/05/08

takaC

144
超常現象と世俗事件を同列に扱うというのはどうなんでしょうね。ある種危険な試みだという気もしなくはないが、全部ひっくるめて昭和時代の話ということでとりあえず納得かな。2014/12/15

紫 綺

137
『かたみ歌』の続編。文中の言葉を使うと、「ノンスメル」のような建物が建ち並ぶ巨大団地を舞台にした七つの短編。70年代のノスタルジーを散りばめた朱川さんの珠玉作。どれも優しい。2013/09/07

irodori

120
『かたみ歌』に続く、団地を舞台にしたお話です。少しノスタルジックで、悲しくて、でも暖かい気持ちにさせてくれます。外観は同じ様相の団地でも、一部屋ごとに人々が異なった生活を営み、悩みや苦しみ、楽しみを抱えてるんだな。団地は全く馴染みないのに不思議と懐かしく感じました。2014/05/12

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