内容説明
日本の子どもたちは、なぜ逞しさを失ってしまったのだろう?キレたり引きこもってしまう子に、親は何をするべきなのか?数奇な人生を歩んだ著者が、体験をもとに語る活力の教育法。
目次
1 私はなぜ、日本に戻ってきたか(悲劇の三十年;居場所がない日々;新天地ブラジル ほか)
2 よみがえれ、日本の子どもたち―私が自然塾で教えていること(到着;テント張り;炊事 ほか)
3 親の条件、子どもの本分(戦場へ―母との別れ;かわいい子には旅を;続・かわいい子には旅を ほか)
著者等紹介
小野田寛郎[オノダヒロオ]
大正11年、和歌山県生まれ。昭和14年、旧制海南中学卒業後、貿易商社に就職し中国・漢口(現武漢)に渡る。昭和19年1月、久留米第一予備士官学校に入学。同年9月、陸軍中野学校二俣分校に入校、12月にフィリピン戦線へ派遣される。以後30年間、作戦解除命令を受けることなく任務を遂行。昭和49年に冒険家の鈴木紀夫氏と遭遇し、日本に帰国。昭和50年春、ブラジルに渡り牧場の開拓と経営を開始。昭和59年、子どもたちのキャンプ「小野田自然塾」を開く。現在は(財)小野田自然塾理事長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みつりんご
19
自分を守ってくれた水、火、木、星空、刃物そして自分を丈夫な身体に生んでくれた両親への感謝を決して忘れない、フィリピンルバング島で終戦を知らず30年間任務を遂行し続けた小野田寛郎さんはそんな方だ。帰国後キャンプを通じて自然との関わりを子供に伝える「小野田自然塾」を開きあえて子供に降りかかる困難に答えを安易に与えず「君たちどうする?」と投げ掛ける。逞しくなり家へ帰る子供を見て大きな喜びを感じる。ぜひこれから子供を育てる方に読んで頂きたい一冊。とても分かりやすく読みやすいです。2014/10/13
ひろ☆
13
戦争が続いていると信じて、フィリピン・ルバング島で30年間任務を続けた元陸軍少尉。小野田自然塾、子供を行かせたいもんだね。2014/02/03
RUN DOG
6
小野田先生の自然塾、参加してみたかったなあ。。。2014/02/04
Ryuji
5
★★★★☆太平洋戦争の帰還兵である小野田寛郎さん(故人)が子供向けに主催する自然塾の話。30年間に渡ってフィリピンでサバイバル生活(小野田さん言わせればサバイバル生活ではなく任務なのかもしれないが・・)を実際にした方でありとても説得力がある。また親の責任ということについて考えさせられる。小野田さんが子供言う「自分がされて嫌なことは、他人にもしてはいけない」シンプルだがとても分かり易い。2014/02/22
オーリー
3
大東亜戦争の帰還兵である小野田さんのルバング島から日本に帰還してからのお話。ルバングからの足取りが綴ってある。 日本に帰還後、なぜ1年でブラジルへ渡ったのか・・・日本の子供への教育・社会に対する思い・・・様々な葛藤を経て自然塾というキャンプを通しての体験学習に行き着く。 そこで子供たちに伝えたいこととは・・・? 戦争を体験し最後まで闘い抜いた著者の、これからの子供たちに向けたメッセージを込めた一冊。 大人・子供問わずたくさんの人に読んで欲しい一冊。 2014/05/09