オイアウエ漂流記

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  • サイズ B6判/ページ数 460p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104689040
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

お得意様と無人島!? ハネムーンなのに無人島!!?? 意外なホンネも秘密の過去も、隠しきれないサバイバル。ちょっぴり苦い笑いと愛の「十人と一匹漂流記」。
たまたま乗り合わせた飛行機が遭難し、南の島に流れ着いた十人と一匹。黒~いホンネも秘密の過去も、隠しきれない毎日だけど、誰もが精一杯の時間はかけがえなくて──。

内容説明

塚本賢司、28歳。接待出張で乗り合わせた飛行機が遭難し、なんと、流れ着いたのは水も火もないポリネシアの孤島!!賢司をコキ使う上司たち、スポンサー企業の御曹司、挙動不審な新婚カップル、小学生とそのじっちゃん、怪しいガイジン。あり得ないメンバー10人での毎日は、黒~い本音も秘密の過去も、隠しきれない生活だけど…。

著者等紹介

荻原浩[オギワラヒロシ]
1956(昭和31)年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒。広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。’97(平成9)年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞を受賞した。上質のユーモアに富んだ文章で“普通の人々”の哀歓を描く作風は強い支持を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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yukision

65
小型飛行機が墜落し、流れ着いた無人島で始まった10人のサバイバル生活。上司・部下の人間関係がどこまで維持されるかが興味深いが、飛行機墜落までの機長の活躍の場面が一番好き。困難なサバイバル生活ではあるがコミカルに描かれ、現実世界での飛行機遭難などでの行方不明の人たちも、実はこうやって生き延びているならいいなあと思った。2021/07/09

オーウェン

53
会社の人事でフィジーに行かされた塚本賢司と社員一行。ところが乗り合わせた乗客たちと共に飛行機が遭難。辿り着いた無人島で、救出を待つ日々。普通こういう類いならサバイバル劇になるのでシリアスになるかもしれないが、荻原さんなのでクスッと笑えたりできる描写に。火の熾し方だったり、ヤシの実の割り方など、意外としっかりサバイバルしているし、段々とキャラの特色が出てくる。戦争を思い起こす爺ちゃんだったり、婚約者といるのになぜかほかの男性に移り気な女性だったり。ラストをあっさりと見せる簡潔さも、この作品には合っている。2021/11/23

53
設定としてはありえないだろと思いつつも面白くて引き込まれてしまいました。無人島に流れ着いた後も全然危機感が芽生えない部長と野々村のやりとりが妙にツボってしまった。それにしてもいつまで経っても船や飛行機が見えないのに誰も悲観的にならず、前向きなのはすごい。生きるために食べられるものはなんでも食べる、使えるものはなんでも使う。ひとってたくましいものですね。ちょっとふしぎな島のフローネを思い出しました。2015/11/06

nonたん

47
なんとも最後があっけなかった・・・もう少し力入れて書いてほしかったなぁ。無人島に漂着した10人と一匹の話でした。ここでも、生きるってことと、食べるってことが信条・思想とは関係ないことだと言っているようです。生きることは何事にもよらない重要事ですね。荻原さんにかかると、なんともほんわかしてくるのですけど。2010/11/15

nyanco

36
会社のしがらみや、しっくりいかない新婚カップル、戦友の慰霊目的のじいちゃんと孫…と、まさに荻原さんのストライクコースで描かれた楽しい漂流記。『東京島』のように女性をめぐるいざこざは描かれなかったし、小学生の仁太をみまもる全員の姿勢とか、汚い現実が描かれないのも荻原流。無人島での生活を受け入れつつ、脱出を試みる彼ら、さてラストは…、これもまた荻原流でした。あれこれと突っ込んだりせずに、楽しく読めば良いのです、それが私の荻原流。2009/09/01

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