がんと一緒にゆっくりと―あらゆる療法をさまよって

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  • サイズ B6判/ページ数 206p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104601011
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

気功・温灸・食事療法から先端医学まで、全身のがんを治そうと手当たり次第に試して分かったことは―。恐怖、涙、そして笑いが詰まった、元気になる闘病記。

目次

第1章 私をホスピスに入れてください(平成十三年十二月末)
第2章 治療開始(平成十三年十二月~十四年一月)
第3章 告知から立ち直るまで(平成十二年十月~十二月)
第4章 「がんは治る」は蜜の言葉(平成十二年十月~十三年十二月)
第5章 民間療法の果てに
第6章 もう一度命をもらって(平成十四年一月中旬~現在)
終章 がんって死んじゃうと思いますか?

著者等紹介

絵門ゆう子[エモンユウコ]
元NHKアナウンサー・池田裕子。1957(昭和32)年生まれ。’79年津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業後、アナウンサーとしてNHKに入局。『NHKニュースワイド』はじめ様々な番組を担当。’86年よりフリーとなり、キャスターやコメンテーターのほか、女優としても活動を始める。池田裕子から桐生ゆう子に改名していたが、がん闘病を通しての再出発に際し、心機一転と、絵門ゆう子を新しいペンネームにした
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りずみぃ

39
初期治療時、標準治療に背を向けた小林麻央さんについての疑問をぶつけたら、友人の医療ライターが経緯が似ていると思うと薦めてくれた作品。わかったのは、患者本人が真剣に考えて選択した治療なら正解だということ。第三者が見たら馬鹿げていようが、治療の王道から外れていようが、たとえそれで症状が進んで取り返しのつかない事になったとしても…病気だけじゃなく人生は正解もわからない選択の連続。絵門さんも麻央さんも、その都度でベストを尽くした結果。そのまま受け入れるのが一番の供養なんだろうな。主観と客観のバランスの良い作品。2017/07/09

ochatomo

14
縁あって「うさぎのユック」を読み、この本も手に取る 母を看取ったトラウマから手術・抗がん剤を告知から1年以上避けた著者の辿った道筋は、「がん外科医の本音」にあった『“民間療法”を腹の底でどう思っているか?』の例に当てはまり、こちらは患者からの視点がよく著されている 冒頭、体の苦しみと家族の支えの記述に涙し、2か月の入院を終える頃それまでの自分をまるごと受けとめることができた著者にまた涙した 複数の民間療法に頼って見放された経緯と提言が貴重 医師(医療者)にも様々な人がいる 2003刊 文庫化2006年2019/07/12

はんべぇ

6
読後に作者の絵門ゆう子さんをググったら、この本が出版されて3年後に亡くなっていた。乳癌の診断から西洋医学を避け、様々な民間療法を彷徨った挙句に全身転移して、入院し癌治療を行う。退院後は癌と共存しながら色々な活動をされている。パワフルな人だなぁ。自分が昨年癌で入院、手術をした時は予後の心配で頭が一杯になり、大学病院での治療に何の疑問も持たず、ただ縋っていた。作者さんとは大違いだ(笑。あまりにも身近すぎる癌。今後もこういった本を読み続けずにはいられない。2014/12/20

後ろのお兄さん

3
この本はどう読むのが正しいんだろうか?最初の方に、聖路加の腫瘍精神科の医師に「事実から逃げているだけ」と言われた話がででくるが、多分、それがすべての話なのだろうと思う。現代医学は魔法じゃないし、何かと引き換えに何かを得るみたいな治療も少なくない。抗がん剤は多くの場合脱毛を伴ったりね。代替治療をさ迷ったがん患者の顛末ってところかな。確かに現代医学はダメダメなんだけど、それ以外はもっとダメだってシンプルな事実から目を逸らしてはダメ。それにつけても、必要なのは確率統計的な思考法なんだと思うんだけど。2016/08/13

paluko

3
著者の絵門さんは2006年4月に世を去ったが、この本に込められた医師そして代替療法家たちへのメッセージは貴重。時には「被害者」と言っていい位の経験をしてきた当事者でありながら冷静・公平な視点を保ってこの一冊を書き終えたのは凄い。尊敬します。2010/01/10

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