星新一―一〇〇一話をつくった人

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  • サイズ B6判/ページ数 571p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104598021
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

出版社内容情報

製薬会社の御曹司として生まれた星親一は、なぜ小説家星新一となったのか。関係者百三十人への取材と厖大な遺品から、苦渋に満ちた生涯をたどる傑作評伝!

内容説明

『ボッコちゃん』『ようこそ地球さん』『人民は弱し 官吏は強し』…文庫の発行部数は三千万部を超え、いまなお愛読されつづける星新一。一〇〇一編のショートショートでネット社会の出現、臓器移植の問題性など「未来」を予見した小説家には封印された「過去」があった。関係者百三十四人への取材と膨大な遺品から謎に満ちた実像に迫る決定版評伝。

目次

帽子
パッカードと骸骨
熔けた鉄澄んだ空
解放の時代
空白の六年間
円盤と宝石
ボッコちゃん
バイロン卿の夢
思索販売業
あのころの未来
頭の大きなロボット
カウントダウン一〇〇一編
東京に原爆を!

著者等紹介

最相葉月[サイショウハズキ]
1963年生まれ。関西学院大学法学部卒業。科学技術と人間の関係性、スポーツ、教育などをテーマに執筆活動を展開。著書に『絶対音感』(小学館ノンフィクション大賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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遥かなる想い

189
第29回(2007年)講談社ノンフィクション賞。 ショートショートの名手 星新一の生涯を 追った作品である。 森鴎外の孫であり、星製薬の御曹司として 生まれ、1001編の作品を書いた男の生涯は 波乱万丈で…父 星 一の人生も 含め、日本の先人たちの生き様が窺える。 時折 登場する 著名な作家たちとの兼ね合いも、面白い。 SFに対する 文壇の微妙な感覚も よく 描かれ、興味深い仕上がりになっている、 そんな本だった。2018/11/25

kawa

47
「ショートショートの神様」と称されるSF作家・星新一氏の評伝。父の経営する上場製薬会社二代目として挫折。黎明期の日本SF文学界の中心作家への転身。文学界からの批判と偏見にみまわれる氏とSF文学界。労多いショートショート執筆で有数の売れっ子作家になりながら文学賞とは無縁な孤高の立場と葛藤。老いと戦いながらの生涯1001作に挑む苦悩。そして不治の病に取りつかれる晩年。氏の一見「ひょうひょう」とした性格の影での、人間的な苦悩が興味深くも600頁弱の長尺な労作を飽きずに読了。2022/12/22

山田太郎

46
再読。なんかいまいち期待外れな印象あったけど、読み直したらえらく面白い。SFの歴史となると必ず出てくる福島正実さんですが、よく書かれることはありませんというか悪役イメージ。柏木省三みたいなもんなのかと、自分的には。よく調べてあるというかあんまり関係ないようなことまで書き込んであるほうが好みなので、たいへん良かったです。2019/05/08

GaGa

23
作家の人生を知る事は時に辛いものである。この本も色々と知らなければ良かったのにと思えることを伝えてくれた。星さん、あなたの作品はいつまでも読み継がれますよ。きっと。コチコチ言う時計だって今もありますから。2010/06/10

ひさか

21
綿密な調査に裏付けられた、力作です。 しかし、評伝内容が、怖い方へ寄りすぎているように思いました。 前人未到、たった一人の世界は厳しさ一杯だったのでしょうが、もう少し、プラスの視点があっても良かったのにと思います。2012/06/16

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