出版社内容情報
恋は、若さじゃない。愛は、経験じゃない。女性版画家と17歳年下のウェイターが過ごす美しく限られた日々。恋愛小説の真髄、石田衣良の真骨頂!
内容説明
45歳の女性版画家と17歳年下の青年。大人の女を、少女のように無防備にする、運命の恋。
著者等紹介
石田衣良[イシダイラ]
1960年、東京生まれ。成蹊大学経済学部卒業。97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。03年『4TEEN』で第129回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
122
およそ11年ぶりの再読です。年月を経て自分が「咲世子」と同じ45歳になり、もちろん自分は女性ではないので彼女の思いはわかりかねますが、やはり彼女と同じ歳になった今読むと以前とは違った'深さ'を感じるコトができた気がします。17歳年下の「素樹」との密時よりは、彼女が自分の年齢を常に意識している姿に胸をうたれました。石田さん作品は『娼年』などがよく挙げられますが、私個人としてはやっぱりこちらの作品のほうが好きだなぁと。とにかく人を好きになるコトのステキさを余すコトなく、綴りあげている本作はやっぱり名作ですね。2021/01/23
橘
34
読み友さんにオススメされて。石田衣良さんの長編を読むのは多分初めてだと思うのですが、面白かったです。甘過ぎない、大人の女性の恋愛が、しっとりと感じられました。わたしも、ダイヤモンドではなく真珠かな。現実味はあまりありませんでしたが、こういうのもいいな。2016/04/11
mmts(マミタス)
31
泣いてしまいましたが、やっぱり起承転結は恋愛小説としては、かなりベタな展開でした。ありきたりと言いますか、ご都合主義と言いますか。あとは登場人物の職業がかなり特殊ですから、その辺には感情移入は出来ませんでした。うーん、まあまあでした。何でしょうね、どうしても不倫している主人公には共感が出来ません。読みやすかったけど、きっと再読はしません。良くも悪くも石田衣良さんの恋愛小説って、こういうベタな展開が多いですねぇ。嫌いじゃないけど、あえて再読するほど惹かれないです。すみません。2016/01/31
佳乃
25
幾つになっても恋愛はいい。中年だから恋はしてはいけないとかないし、私も素敵な中年になって、深みのある恋愛をしたいな。自虐的ではなくて、相手を思いやれる嘘だったりね・・・2014/05/06
みいこ
23
図書館。45歳の女性と17歳年下の男性の恋の物語。芸術を職業とする女、心の傷を負いながら、芸術を追い続けようとする男。間に割って入る元の彼氏、彼女。きれいな映像を観るような恋の描写に思わず映画のサウンドトラックが頭をよぎる。好きな所"ドアを開けると好きな男が立っている。これほどのよろこびがほかにあるだろうか。"恋の力ってすごいですね。人のことを考えたり、心配したりするうちに、自分の弱さが自然に消えていくんですから。"その通りだと思う。2013/09/02