出版社内容情報
穂村弘の<共感と驚異の短歌ワールド>を新鋭歌人・山田航が解き明かし、穂村弘が応えて語る。ほむほむの言葉の結晶120首を収録。
穂村弘が本当に心の底から叫びたいこと、それは短歌のなかにある。一首の短歌を読むとき、そこに収められた時間と思いが、まるで解凍されたかのように、束の間、甦る――思いは時を超えて、響き続けるのだ。(穂村弘) 穂村弘の〈共感と驚異の短歌ワールド〉を新鋭歌人・山田航が解き明かし、穂村弘が応えて語る。エッセイ愛読者必読、より深く味わえる、ほむほむの言葉の結晶120首を収録。
内容説明
穂村弘の「共感と驚異の短歌ワールド」を、新鋭歌人・山田航が解き明かし、穂村弘が応えて語る。瞬間凍結された120首を、言葉の面白さがわかるあなたへ。
目次
終バスにふたりは眠る紫の「降りますランプ」に取り囲まれて
校庭の地ならし用のローラーに座れば世界中が夕焼け
夜のあちこちでTAXIがドア開く飛び発つかぶと虫の真似して
「あの警官は猿だよバナナ一本でスピード違反を見逃すなんて」
赤、橙、黄、緑、青、藍、紫、きらきらとラインマーカーまみれの聖書
「耳で飛ぶ象がほんとにいるのならおそろしいよねそいつのうんこ」
ほんとうにおれのもんかよ冷蔵庫の卵置き場に落ちる涙は
女の腹なぐり続けて夏のあさ朝顔に転がる黄緑の玉
ウエディングドレス屋のショーウインドウにヘレン・ケラーの無数の指紋
オール5の転校生がやってきて弁当がサンドイッチって噂〔ほか〕
著者等紹介
穂村弘[ホムラヒロシ]
歌人。1962年、北海道札幌市生まれ。「かばん」所属。81年北海道大学文学部に入学、在学中に塚本邦雄の作品に出会い短歌に興味を持つ。82年北大を退学、83年上智大学文学部に入学、85年短歌の創作を始める。86年「シンジケート」が角川短歌賞の次席となる。2008年『短歌の友人』で、伊藤整文学賞を受賞、連作「楽しい一日」で短歌研究賞を受賞。08年から日本経済新聞の歌壇選者
山田航[ヤマダワタル]
歌人。1983年、北海道札幌市生まれ。「かばん」所属。立命館大学法学部卒。2009年、「夏の曲馬団」で角川短歌賞、「樹木を詠むという思想」で現代短歌評論賞を受賞。自身のサイト「トナカイ語研究日誌」で現代歌人の短歌評などを執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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