遺言―桶川ストーカー殺人事件の深層

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  • サイズ B6判/ページ数 284p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104405015
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0095

内容説明

あれから1年、FOCUS記者が描き出す事件の全貌!1999年10月26日、埼玉県の桶川駅前で女子大生が殺された。犯人は逃亡、警察捜査は進まず、事件は解決から程遠いかに見えた。だがひとりの記者が、被害者の遺した言葉だけを頼りに取材を続け、やがて警察より先に犯人に辿りつく―取材の過程を刻明に描出し、事件の深層を抉り出す。衝撃のノンフィクション。

目次

第1章 発生
第2章 遺言
第3章 特定
第4章 捜索
第5章 逮捕
第6章 成果
第7章 摩擦
第8章 終着
第9章 波紋

著者等紹介

清水潔[シミズキヨシ]
昭和33年東京生まれ。フォトジャーナリスト。写真専門学校の報道写真科を卒業後、新聞社写真部に所属。その後フリーランスを経てFOCUSでカメラマンとして活躍、のち同誌記者に転じる。日本写真家協会(J.P.S)会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

美登利

55
この事件についての様々な報道があったことは覚えています。確かに警察の不祥事が多発した年だったと思います。大変に不謹慎ですが、もしかしたらこの本は小説なのでは?と感じたこと。こんなこと普通あっては、ならないでしょう?考えれば考えるほど、これがノンフィクションなのか!で警察の怠慢さに腹わたが煮えくり返ります。ひとりのフォトジャーナリストが事件の深層を暴き出した様が見事に書かれていて、読む者を圧倒する一冊です。2014/03/30

そうたそ

50
★★★★★ 事件とは基本的には予期せずして起こるものであると思う。だが予期できる事件はなるべくして未然に防ぐ、あるいは最小限の被害で食い止めたいはずである。そのための警察という機構だろう。本事件は警察という組織の怠慢・責任逃れという体質が最悪の結末を招いてしまった。犯人への嫌悪は言わずもがなだが、警察への怒りと呆れで空いた口が塞がらない。必死の気持ちで警察に縋るも相手にもされなかった被害者の気持ちを思うと胸が痛い。なぜ一週刊誌の記者が警察に先んじて容疑者を特定したのか。それを思うと事の異常性がよく分かる。2016/10/08

Kazitu

47
サスペンスミステリーみたいにさくさく読めた。でもこの物語は、実話です。本当にこんなことがあったのかと、被害者に涙してしまいます。犯人は、罪を償わず自殺。その他いろいろ、憤りを感じます。こんなことって…。😨2022/08/14

ちゃんみー

45
先だって『世界仰天』を観ていたら、この事件の事をやっていて、そういえばそんな事件があったな、と思い出し又事件後の警察の会見でやたらニヤついて喋ってるバカ警察官がいたことも思い出し、更に知りたくなって読んでみました。何をもって真実なのかということは当事者以外はわからないとはいうものの、FOCAS記者だったこの作者の清水さんが丹念に調べ上げた内容は間違いがないでありましょう。主犯の野郎を育てた親がまず悪い。警察を信じきっている報道が悪い。そして何より警察組織が悪い。よく暴いてくれたよ清水さん!と言いたい。2016/10/29

ちよりる

35
かなり前から読みたい本に登録していたけれど、読むと理不尽さに身悶えるのだろうと躊躇していた1冊。予想通り読み終えて1人怒りに震えることになるのですが、まさかそれが犯人たちだけでなく警察も対象に含まれるとは…ここまで腐った組織に権力があるのだと思うと心底恐ろしい。その権力の思うがまま操られている「一流」のマスコミたちも…この事件を清水氏が取材することになって本当に良かった。そうでなければ真相は闇に葬られていたのかもしれないのだから…次は「殺人犯はそこにいる」を読みたいです。2017/02/22

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