かがやく月の宮

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かがやく月の宮

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  • サイズ B6判/ページ数 235p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104336036
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

帝をも狂わせた麗しのかぐや姫は妖しの化身で、すべては竹取翁の罠だったのか。秘匿されていた真の「竹取物語」が、鬼才の筆で蘇る。

千年の時を経て、秘匿されていた真の「竹取物語」が、 鬼才の筆で今、蘇る。かの有名な竹から産まれたという逸話も、五人の公達の尋常ならざる貢物も、すべて竹取翁の仕掛けた罠だった――? 翁の術中にはまった帝は禁裏を抜け出し、竹取館へ向かう。愛しのかぐや姫と邂逅を果たした帝は、しかし、病に伏してしまった。天照大御神の末裔は一体、何を見たのか。姫が昇天する夜、月が真実を照らし出す。

内容説明

すべては、竹取翁の仕掛けた罠―?かの有名な竹から産まれたという逸話も、五人の公達に課された尋常ならざる貢物も…。そして、翁の術中にはまり、禁裏を抜け出し、竹取館へ向かった帝は一体、何を見たのか。帝と月の天人との、かぐや姫をめぐる戦いの真実。秘匿されていた真の「竹取物語」。千年の時を経て、物語の祖が今、蘇る。

著者等紹介

宇月原晴明[ウツキバラハルアキ]
1963(昭和38)年、岡山県生れ。早稲田大学文学部日本文学科卒。出版社勤務のかたわら著作活動を続け、1999(平成11)年、評論「お伽ばなしの王様―青山二郎論のために」で三田文学新人賞、小説「信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス」で日本ファンタジーノベル大賞、『安徳天皇漂海記』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mocha

95
ユニークな「竹取物語」異聞。腺病質な帝をじわじわと圧する唐の女帝や藤原氏といった背景に、ああそんな時代だったのかと再確認。五人の求婚者の宝物探しの苦労が涙ぐましい。神話や史実の符合するピースを繋ぎ合わせた読み応えあるファンタジー作品。私もアルテミスとアマテラスが似てると思ったことがあるのでにやりとしてしまう。和歌や古典作品のくだりが伏線になっている辺りも心憎い。〈中秋の名月読書〉2018/09/25

藤月はな(灯れ松明の火)

60
やっぱり、宇月原晴明氏の作品は雅且つ壮大だ。稲垣足穂の『黄漠奇譚』と『竹取物語』、そして大津皇子や則天武后の史実や鬼から下賜された玉姫の伝説をより合せた曼荼羅は桃源郷めいた境地へと読者を誘い、その精緻さによって酔わせる。かぐや姫=己の秘めた想いを移す鏡とするならば、姉姫と一体化した弟は想いが真になった証なのだろう。『竹取物語』では悲惨だった大伴がかぐや姫の呪縛から解けたのと歴史に残ることになった新たな物語を紡ぎ出した彼女が救いでした。2014/04/11

ひめありす@灯れ松明の火

54
ものがたりのおや『竹取物語』も宇月原さんの解釈を隔てるとこんな淫靡で滑稽で醜悪で、カオスに溢れたシュールな物語になってしまう(褒めてます)。露の所、エロティックで素敵でした!結局かぐや姫は何者だったのか、犯した罪は何なのか良くわからなかったけれど、私だったらこう書くのに、そしてこれこれは鳥滸がましいからこう変えるのに、と想像するかの『女』の姿は不思議とシンパシーがあって親しみやすかったです。お名前に宇月原晴明と二つの月と二つの日を従えた宇月原さん。もしかしたら彼も、葛城の月の青き輝夜姫なのかもしれません。2014/02/22

kagetrasama-aoi(葵・橘)

39
初読みの作家さんです。「竹取物語」をベースにして日本の上代のある時期を切り取り、想像を膨らませた物語でした。作者さんはあの女流作家さん、という設定でした。私、大津皇子と大伯皇女のお和歌大好きなんです。結構古くからこの姉弟の物語って琴線に触れるお話多いですよね!そして、この物語、日本のみならず、大陸の中原から西域まで、スケールを感じられました。2024/03/05

Yuna Ioki☆

37
473-104-21 ファンタジーかと思っていたら。。。平安時代の政治の策略のお話でしたか。。。平安時代の貴族のきらびやかなストーリーは好きな方だけど裏のどろどろは要らんわ。。。紫式部が源氏物語を書くきっかけになったのが竹取物語でしたよと仮定で書かれた本なのでしょうね。京極夏彦で慣れてるはずだが、読めない漢字が多すぎ。。。2014/03/15

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