隠居の日向ぼっこ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 170p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784104259045
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

ゆたんぽ、手拭、蚊帳、踏み台、はいちょう…。江戸から昭和の暮らしを豊かに彩った道具たち。懐かしい日々を慈しみつつ綴るモノ語り。

目次

春(踏み台;浮世絵 ほか)
夏(ふさようじ;ひごのかみ ほか)
秋(黒髪;櫛 ほか)
冬(座布団;貧乏徳利 ほか)

著者等紹介

杉浦日向子[スギウラヒナコ]
1958(昭和33)年、東京生まれ。文筆家。「通言室乃梅」で漫画家としてデビュー。主に江戸風俗を題材とした作品を描き、’84年『合葬』で日本漫画家協会賞優秀賞を、’88年『風流江戸雀』で文藝春秋漫画賞を受賞している。『江戸へようこそ』『呑々草子』などでエッセイストとしても天分を発揮、NHK総合テレビ「コメディーお江戸でござる」では足かけ10年レギュラーを務めた。近年は江戸の看板を下ろし、文筆業に専念。2005年7月22日、下咽頭がんのため46歳で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ann

58
日常、何気なく使ったり目にしてるモノたちのうんちくが杉浦流で語られている。実家にあった古い古い踏み台はそういう代物だったのね。これからの私の生活に必要と感じた「はいちょう」。欲しいな。知己の骨董品屋さんで見かけたので交渉しちゃうかも。2017/01/16

ハイランド

56
懐かしいもの、今はもう使われなくなったものを描く随筆集。世の中効率を求めてどんどん便利になっていく。そして無駄が排除されていく、同時に無駄の中にある味わいやゆとりもなくなっていく。エアコンの冷風に、風鈴を鳴らす盛夏の微風の情緒はあるまい。この本に書き下ろされた絵はなく、おそらくは筆者は病に苦しんでいたのだろう。だからこそその日ぐらし、宵越しの金は持たないのではなく持てない、刹那的な享楽、日々の貧しい暮らしの中に楽しみを見出していた哀しい江戸人の情緒を、誰よりも理解できたのだろう。筆者没後十年、合掌。2015/10/07

onasu

30
浮世絵でしか見られないモノから、昭和の時代ならまだ見られたモノまで。日向子さんの道具への愛を綴った絵と文章。できるなら、ずっと読んでいたかったな。  「隠居の日向ぼっこ」、日向子さん×2なネーミングは、肩肘張らずに、て趣向。実際の執筆では…、てとこはさておき、そのニュアンスは十二分に伝わってくる。絵も全て他の著作からの引用なんだけど、シュールなものからコミカルなものまで、全く支障なくはまっている。  あくまで日向子さんの江戸イメージなんだけど、その中で一時遊ばせてもらえる。それが、いいんだな。2014/11/27

ぶんぶん

20
【図書館】杉浦日向子が懐かしいそして江戸の匂いを残す品々を紹介する一冊。 品物だけでなく当時の雰囲気も伝え、ほっこり出来る。 筆者がその状況に愛着があるのが、ひしひしと伝わる本です。 踏み台、肥後之守、はいちょう、おひつ、ねんねこ、湯湯婆など、もう見かけない懐かしい品々が並ぶ。 お婆ちゃんちの縁側にいる、暖かい雰囲気に浸れます。2015/01/12

Shimaneko

16
毎晩就寝前に数章ずつ、ちびちびと読了。みをつくしシリーズの名場面など連想しつつ。2015/04/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/519984
  • ご注意事項