内容説明
都庁の新庁舎前でばったり会った父娘を取り持つクリームパン。煮え切らないボーイフレンドのグチを親友に訴えつつかぶりつく稲荷寿司。「オザキ死んじゃったね」、生への不安に目覚める女子高生とソフトクリーム。４時って本当に不思議な時間だ…。４時。夜明け前。黄昏れ時。そんなひと時を温める、とっておきの箸休め。江戸から昭和の東京が匂い立つ、ショートストーリーズ。蔵出し三十三編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
99
4時のオヤツ。妙な感じのする時間に絶妙のおやつという組み合わせがいいですね。ショートストーリーに、何気ないおやつ。何とも言えず懐かしい匂いが漂います。昭和っぽさがいい味になっていると思いました。2016/08/24
おくちゃん🌸柳緑花紅
84
４時のオヤツ!!タイトルからして粋だ。「ごくらくちんみ」も大好物の作品だったが、この作品もとても好きだ♪何気ない日常の会話、時間に美味しいオヤツ、今お茶いれるね。食べよ♪お話しの中のオヤツ写真が美味しそうで、温度や香りまで伝えてくれる。５時前に待ち合わせ、今夜のメインの前に立ち寄る蕎麦屋の卵焼きに小瓶一本、セイロ一枚たぐって、それからメイン♪大人だ!!粋だ!!素敵だ!!33編のショートストーリーもひかる。2015/02/03
kinupon
43
おいしさが文章から漂ってきます。何件これらの店に行ったかな？2020/12/27
Makoto Yamamoto
33
夕食にはチョット早く、お茶の時間は過ぎちゃったけど、小腹が空いてきた頃に食べるとおいしそうなものばかり。これらが昭和の雰囲気満載の女と女、女と男の会話に登場するとお酒の阿手になったりする。 久しぶりに洋酒が飲みたくなる気分。「4時のヒナコ観音」は在りし日の著者の写真。 これらのお店に行けるかどうかわからないけど、とりあえずコピー。 2021/01/12
hanagon44
22
たわいもない日常のありふれた場面を切り取り，そこに出てくる食べ物を意識して読むと，たかが食べ物，されど食べ物と思わされます。気持ちや場を切り替えるために欠かせない貴重な存在だとしみじみ思いました。おいしそうな写真の数々につられて，和菓子を買いに走ったのは2015/04/29
