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談志が死んだ

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  • サイズ B6判/ページ数 220p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104247042
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

オレが死んだら笑って送ってみせろ――はい、師匠! 42年分の感慨を込めて、談志と一門の表も裏も、虚実皮膜の間に描き尽す長篇。

42年前のあの日、談志は本気で嫉妬した。三島由紀夫の派手な死に様に……。一門の落語協会脱退騒動の張本人にして、「小説はおまえに任せた」と談志に言わしめた著者が、苦しみも喜びも半端じゃなかった、入門以来42年分の感慨を込めて、あの全身落語家と弟子たちの裏も表も、虚実皮膜の間に描き尽す長篇小説。「オレが死んだら悪口だけで三時間はもつはずだ。笑って送ってみせろ」――はい、師匠!

内容説明

「チクショー、やりゃがった」42年前のあの日、談志は本気で嫉妬した。三島由紀夫の派手な死に様に…。かの“全身落語家”と一門の裏も表も、虚実皮膜の間に描き尽す長篇小説。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chimako

90
どうしてみんなこんなに談志が好きなんだろう。ケチで自分勝手で上納金まで取り、理不尽に怒り、間違っても「悪かったな。忘れてくれ」とさらりと終わりにしてしまう。怒られた方は一生まっしょう決して忘れられないことでも。なのに、みんな魅せられてしまった。談志の天才に。厳しくも、芯からの優しい一言にコロリと参る。人生を説く真言に惚れ惚れとする。叱られながらその立ち姿にうっとりとする。なんと言う幸福者だったのだろう。読んでいる途中で2007年の「粗忽長屋」を観た。声が出ない。言い訳をする。それでもそこには談志がいた。2017/01/05

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

76
立川談志が亡くなる前後の師弟の姿。天才談志の老いの姿は切ない。そこで理不尽に怒鳴られる著者。著者の心中に去来する様々な思い。この辺り、太宰治『駆込み訴え』を思わされた。立川流一門の方々が談志師匠について書いた本はどれも面白いのだが、これは老いた談志を扱った唯一のものでは無かろうか。著者の仲直り話や亡くなった兄弟弟子を悼む文章も切ない。読みごたえのある一冊だった。私の談志熱も再燃した。2013/08/12

就寝30分前

43
談志の落語は結局ナマで見ることはなかった。敬愛する志の輔のマクラか、出版物でしか人となりを知る術はなかった。まさに生きる伝説だ。その伝説の間近にいて伝説が崩れていくのを見るのは辛かったろうな〜。散々振り回された、たまに優しいろくでなしの親爺の棺に泣き崩れる古女房を想像してしまった。2016/02/20

onasu

34
「談志が死んだ」て回文のタイトル通り、立川流家元が亡くなった前後のドタバタと、談四楼師匠と立川流の40年に亘るあれこれ。  実在の人物、それも希代の落語家を描いている訳で、姿の思い浮かぶ逸話が尽きない。請われた座右の銘は「拾う、貰う、取る」。「取る」は怖いですね、と談四楼師匠。希代の落語家は、希代のケチでもあった。なんで、金にまつわる話しは泉の如し。  文筆が片手間ではない談四楼師匠が、体験や見聞を元に描いている、この臨場感は余人に替え難い。ただ後半は、やや平板か。何にしても談四楼師匠、真面目な方です。2014/06/24

Makoto Yamamoto

31
立川談志の弟子・談四楼による,談志との思い出を語り、無くなる前後の出来事が書かれている。二葉亭四迷らの言文一致の元になったのが三遊亭圓朝の落語口演筆記だったというのは興味深い。 神回と言われている談志の「芝浜」をYoutubeで観たが、本当に良かった。談四楼の談志愛がちりばめられているが、談志でも齢を重ねて老醜が顕著に。 心して生きたいと思う。2022/10/16

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