内容説明
音楽家は長い休暇をとって旅に出た。ガラパゴス諸島、南極大陸、アフリカ…。生きることの根源にあるものを見つめる、長い長い旅へ。
目次
海のゆりかご―ガラパゴス諸島
短かい夏の終わり―南極大陸
ライオンは寝ている―ンゴロンゴロ・クレーター
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
makimakimasa
7
明日のライブ初鑑賞を前に読了。自然や野生への畏怖を紡ぐ感性、動物達への興味と優しい眼差しが読んでて心地良い。寝そべるアシカに泣きたくなる程嬉しくなり、ペンギンと楽しそうに戯れ、ライオンと飽きる程同じ時を過ごす。ガラパゴスの船旅や緊張感の支配するアフリカの風景も良いが、特に南極の描写に魅かれる。可視度の高い澄んだ空気で300マイル先の山が見渡せ、平均標高2千mを超える大陸は北極より平均気温20℃低く、棚氷の氷壁を間近に巨大な冷蔵庫に入って行く不思議な感覚を味わう。白という白を集め輝く広大で美しい世界に感嘆。2021/08/06
